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コーヒー焙煎

次世代型アグトロンスケール【DiFluid Omix Plus】をレビュー!

こんにちは、アフロです。
ここ数年、コーヒー焙煎の世界で「アグトロン値」なるものが普及してきました。

それを計測できるマシンも発売され、クラファンサイトなどで人気になってます。

今回、新発売となるアグトロン計測器をメーカーに借りることができましたので、レビューしたいと思います。

また、アグトロント値とは何なのか?
そもそも必要なのか?
考察していきます。

動画でも解説してます。

この記事を書いた人
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»DiFluid Omix Plusの予約・購入はDifluidのHPから

 

そもそも、アグトロンスケールって?アグトロン値って?

そもそも、アグトロンスケールって?アグトロン値って?
アグトロン値とは、Agtron社が開発した食品の焙煎進行度合いを数値化したものです。

コーヒーの焙煎が進行すると、豆が炭化して赤外線を多く吸収します。
アグトロンスケールとは、この性質を利用して、より正確にコーヒー豆の焙煎レベルを測定できるものです。

 

SCAがアグトロン値を採用

SCA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)は、このAgtron社の数値を採用しています。
この焙煎レベルはこの値、という目安となる数値(アグトロンナンバー)を定めました。

つまり、そのコーヒーがどの焙煎レベルにあるのか?
を科学的に、精密に計測することができます。

今までも色差計(L値)やカラーアナライザーを使用して、色で焙煎レベルを計測することは、やる人はやっていました。
ただ、どのような焙煎をして、どのような色が、どの焙煎レベルなのか、という統一した基準がなかったんですね。

SCA(The Specialty Coffee Association)が定める焙煎レベルとそれに対応するアグトロン値

Extremely Light・・・Agtron値 91-130
Very Light・・・Agtron値 81-90
Light・・・Agtron値 71-80
Medium Light・・・Agtron値 61-70
Medium・・・Agtron値 51-60
Moderately Dark・・・Agtron値 41-50
Dark・・・Agtron値 31-40
Very Dark・・・Agtron値 0-30

数値が高くなるほど浅煎りとなります。

今回のDiFluid Omix PlusでもSCA基準を踏襲しており、以下の数値をそれぞれの焙煎レベルに対応させています。
以下の数値

 

アグトロン値の使い方

アグトロン値計測の目的は、主に2つ。
①正確な焙煎レベルが把握できること。
②コーヒー豆の品質評価を、統一された基準のもとに行えること。

特に①の効果で、お店で使用すればスタッフ毎による違いを抑制し、風味を安定させることに役立ちます。

②の品質評価ですが、SCAには焙煎のプロトコルがあります。
SCAでは焙煎レベルの計測方法を、大まかに次のように定めています。
・8〜12分で焙煎すること
・焙煎後30分から4時間以内に焙煎度を測定

さらに、カッピングのためには以下のように定めています。
・焙煎レベルは、アグトロン値で#63(許容範囲は±1)
・焙煎後、コーヒー豆は少なくとも8時間、最大24時間寝かせる
・コーヒーは#20メッシュのふるいを使って、70-75%が通過する粗さ
・抽出には8.25グラムのコーヒーに対して150mlのお湯を使用
・無味無臭の水を使用し、湯温は93°C
・使用するカップは、強化ガラスまたはセラミック製
・カップの容量が207-266ml、トップの直径が76-89mm

この方法に沿って焙煎やカッピングを行うと、Qグレーダーが行うような共通の品質評価を行うことができるようになります。

 

DiFluid Omix Plusとは?

DiFluid Omix Plusとは?
DiFluid Omix Plusは、このアグトロン値を計測するマシンです。

より正確にいうと、測定できる項目は多岐に渡り、
・Agtron
・焙煎度
・水分活性
・水分含有率
・密度
・豆のメッシュ(粒度)
・環境温度
・湿度
・気圧海抜
・豆の温度
・膨張率
以上となります。

アグトロン計測器には日本ではDipperなどが先行してありますが、測定項目の多さではこちらが圧勝しています。

水分含有率などが測れるのは、生豆の状態を知ることができること。
これは、焙煎のやり方そのものにも活かせそうです。

また環境温度や海抜なども知ることができ、これは正確に測定を行えることを意味します。

アフロ
アフロ
ここまでこだわるとは、かなり本気のマシンですね!

 

DiFluidって?

DiFluidというメーカー名は、ほとんどの方が知らないかと思います。
ディフルイド、と読むそうです。
メーカーの方に聞くと、中国のメーカーだそうです。

Amazonで見てみると・・・。
Amazonで見てみると・・・。
製品はこんなラインナップ。
濃度計やら糖度計やらが出てきます。
食品に関わる計測機器に特化したメーカーのようです。

アグトロンスケールも、前モデルとなるDiFluid Omniがあります。
測定項目は、今回のPlusよりも少ないようです。

デザインも洗練されていて、今後にも期待できそうなメーカーです。

 

DiFluid Omix Plusの価格は?どこで買える?

DiFluid Omix Plusの価格は?どこで買える?
DiFluid Omix Plusの価格は、予約販売価格は1999ドル。
正式販売の小売価格は2599ドルを予定しているそうです。

購入は、Difluidのメーカーサイトから直接買うことができます。
そのうち、Amazonでも取扱が始まるのではないでしょうか?

»DifluidのHPはこちら

 

DiFluid Omix Plusを使ってみる

DiFluid Omix Plusを使ってみる
さて、それでは実際に使ってみたいと思います。
メーカーにマシンをお借りました。

届いたのは、上の画像。
黒いプラスチック製のアタッシュケースですw

ゴツさが、良い感じです。
マキタの工具を高級にした感じ。

開けてみると・・・。
開けてみると・・・。
おおお。
高級感・・・!

安いものじゃないだけに、このラグジュアリー感はとても良いと思います。
所有する満足度が高そうなアイテムですね。

同梱物は、以下の通り。
同梱物は、以下の通り。
Omix 本体 1
Omix サンプルホルダー 1
生豆の容器 1
焙煎豆の容器 1
コーヒー粉の容器 1
トレイ 1
コーヒー豆スプーン 1
スクレーパー 1
ブラシ 1

 

DiFluid Omixのセッティング

DiFluid Omixのセッティング
電源を入れてみます。
ボタン長押しでON。
ちなみに、充電式になっており、type-Cで充電することができます。
充電ケーブルは付属してませんが、まあ良いでしょう。

ボタンはホーム/決定ボタンが一つに、あとはタッチパネル式です。
今のところ英語表示ですが、発売されるころにはアップデートし、日本語対応になっているはず・・・。

 

DiFluid Omixで焙煎レベル、アグトロン値を計測してみた

DiFluid Omixで焙煎レベル、アグトロン値を計測してみた
では実際にアグトロン値を計測してみます。

まずは、専用の容器に豆を入れます。

容器は3種類あり、
容器は3種類あり、
一番深底のやつは、水分含有量などを計測するもの。
つまり、コーヒー生豆やドライフルーツ用です。

中深底は、焙煎された豆を豆のまま計測するためのもの。
浅底は、焙煎してグラインドした粉を計測するためのものです。

まずは、豆のまま計測してみます。
まずは、豆のまま計測してみます。
付属のスクレーパーで、平に慣らします。

そして、ポチッとボタン一発。
そして、ポチッとボタン一発。
Testing、計測中です。

結果は、、、
結果は、、、
左上がアグトロン値。
その右に焙煎度合いが表示されます。

深煎りのテカテカの豆でしたので、イタリアンは納得。

さらに画面を下にスライドすると・・・
さらに画面を下にスライドすると・・・
焙煎度合いの分布が出てきます。
バラけておらず、標準偏差が低いほど、ムラなく均一な焙煎ができていることになります。
AVGが平均レベル。
STDが偏差、つまり色ムラがどのくらい大きいかを表しています。

 
それでは今度は、粉を計測してみます。
使用するのは、浅底のトレー。
粉を入れ、均一に慣らします。
粉を入れ、均一に慣らします。

結果は・・・、
ハイロースト
ハイローストになりました。

こちらのコーヒーは、購入したお店によると、ミディアムロースト。
見た目もかなり浅い色なので、私もこれくらいがミディアム、という認識でした。

しかし、SCA基準で正確に計測すると、我々が思う焙煎レベルより実際は深いんだ、ということが分かります。

アフロ
アフロ
(でも、そのお店毎の焙煎レベルの基準は、あって良い。統一した基準じゃなくて良い、むしろバラバラな基準が良い、とも思います。)

ちなみに計測後の画面のマニュアルを引用すると・・・
計測後の画面のマニュアルを引用すると・・・
こんな感じ。

画像は英語表記ですが、発売時には日本語対応していると思います。

 

DiFluid Omixで生豆を計測してみた

DiFluid Omixで生豆を計測してみた
DiFluid Omix Plusの特徴として、水分含有率や水分活性も計測できます。
つまり、生豆やドライフルーツなどの計測に使えるんですね。

自家焙煎コーヒーショップとしては、実はこっちの機能の方が重要かもしれません。
焙煎の投入温度、水抜きの火加減などに活かせますので。

実際に、水分含有率の測定をやってみました。

やり方としては、
①深底のトレーを使用。
②一杯まで生豆を入れ、上を平らにする。
③実行ボタンを押す。
簡単ですね。

結果は・・、
Moisture、水分含有率は22.4%。

さらに画面を右にスワイプすると、詳細な情報が見れます。
さらに画面を右にスワイプすると、詳細な情報が見れます。

測定項目は、マニュアルによると以下の通り。
測定項目

Meshとは豆の大きさです。
注目すべきは右側3段目。
かさ密度が計測できます。
生豆の1Lあたりの重さを表していると思いますが、これが重いほどかさ密度が高いということ。

かさ密度は美味しさや特にボディの強さと比例することが多いので、豆選びに重要な指標です。
ただし、マンデリンのように水分含有量が多いと、このかさ密度がアテにならなかったりします。
水分によって重くなるからです。

ですので、
・水分含有率
・かさ密度
このバランスが分かるのは、とても便利なんです。

「水分含有率が普通で、かさ密度が高い」
こんな生豆があったら、それは当たりの可能性が高くなります。

今まで、商社からサンプルをもらったら、手に持ってみた感じで
「何となくこの豆はかさ密度があるから期待できるな・・・」
とか、
「この豆は軽いから焙煎は気をつけないとな・・・」
とか。
そんな曖昧な感じでやってました。

でも、こんな便利なツールができたので助かります。

 

アグトロンスケールのライバル機種はどんなのがある?

日本で発売されているものは、主に2つかと思います。

Equal Coffeeが輸入・販売するdipper。
Linght Tellsという台湾メーカーのCM-100Plus。

本場アメリカだと、いくつかあるようですね。

日本製で何で出てこないんだろう?
と思いますが、そもそも統一の基準作りはあっちのお家芸。

日本人は多神教。
あれも、これも良い。という感性。
絶対的な基準を、あえて必要としていない面があるかと思います。

 

DiFluid Omix Plusを使ってみたレビュー・感想

実は、今まではアグトロン値とか、SCAのプロトコルとか、本気で興味がなかったです。

コーヒーの品質鑑定には確かに便利かもしれませんが、焙煎店としてマストかと言われると微妙。
統一の基準があることは便利ですが、それは最高を追求する上では足枷になりえます。

アメリカ人の文化や味覚で勝手に決めたことを、なぜ我々もありがたがらなければいけないのか・・。
という青臭い反発も、若干ありますw

統一基準を作ったことで、世界中の農家がその味を目指し、各地のテロワールの尖った個性が損なわれてしまう、というお節介な危機感もあります。

アフロ
アフロ
そんなアグトロン値とやらよりも、生豆の水分含有量やかさ密度の方が、重要やろがい!

と、思ってました。

しかし、このDiFluid Omix Plusは、両方をカバーしてます。
これには、何も文句言えませんw

このガジェットを使用すると、
焙煎を安定させられたり、
スタッフ間での焙煎の誤差を少なくしたり、
また、良い豆を仕入れるための「目利き力」の補助にもなり得ます。

そして、水分含有量やかさ密度も計測することによって、奥深い焙煎を追求できる可能性が広がります。

アフロ
アフロ
深く焙煎道を追求したい職人気質の方にとっても、良い相棒になってくれるはずです。
私も、これは一つ持ちたいと思いました。

というわけで、レビューは以上となります。
ありがとうございました!

»DifluidのHPはこちら