治安は?ご飯は?マヤ遺跡は?
スペイン語の勉強に良いってホント?
グアテマラ観光へのいざない
グアテマラ観光の記事を書いてみます。あまりなじみのない国ですが、コーヒー豆の生産地としてはそれなりに人気がある国、グアテマラ。
一般的なイメージとしては、「とにかく危険」って感じでしょうか?年間3000人が銃で撃たれて亡くなっている、なんてウワサもあります。
何でもそうですが、悪いウワサやイメージは拡大して伝わります。実際に行ってみると、グアテマラはシャイなマヤ人達の、素朴で愛くるしい国でした。
訪問したのがだいぶ前で(笑)、思い出しながらグアテマラ観光のレビューをしてみます。なかなか海外旅行に行けない状況になってしまいましたが、web上での旅行をお楽しみください。
グアテマラってどんな国?
グアテマラは中央アメリカに位置し、マヤ系の民族が過半数の国です。スペインの植民地だった影響で、公用語はスペイン語です。
世界のコーヒー豆生産量ランキングでも第9位につける、コーヒー生産大国で、同国にとって重要な産業になってきます。ANACAFEという中央の組織があり、コーヒー農家に対して様々なサポートを行っています。
1960〜1996年という比較的最近まで内戦が行われていました。軍の独裁政権による弾圧で、数十万人の犠牲が出たと言われています。田舎のお年寄りの話を聞くと、このときの傷がまだまだ癒えていないことを感じます。
各地にマヤ文明の遺跡があり、観光名所となっています。
グアテマラの場所は?どこにあるの?
グアテマラの場所は中米北部です。
北にメキシコ、南にホンジュラスとエルサルバドル、東にはベリーズがあります。太平洋にも大西洋にも接しており、山岳地帯も多く、場所によって多様な気候があります。
飛行機で行く場合には、アメリカやメキシコ経由で行くことが多いでしょう。国内の移動は基本的にバスです。長距離は旅行者用のシャトルバス。隣町に行くくらいなら、市民の足であるチキンバスを利用することになります。
グアテマラ治安は?犯罪多いって聞くけど・・・
グアテマラは犯罪が多い国と言われています。中米・南米の国のほとんどがそうですが、首都は治安が悪いです。
外務省の海外安全HPによると、危険レベルは1。十分注意してください、というレベルです。マラスと呼ばれる青少年の犯罪集団に注意とのこと。
犯罪のほとんどは、首都グアテマラシティ、もしくは首都近郊に集中しています。その為、旅行客の多くがグアテマラシティをスルーし、第二の都市アンティグアを目指します。
気をつけるべきは、移動の足となるバスです。「チキンバス」と呼ばれる派手に装飾されたバスがメインの交通手段ですが、ここにスリが発生します。バスでの移動中は寝ないように気をつけましょう。
特に、グアテマラシティとその近郊を結ぶ便は要注意です。
グアテマラのベストシーズンはいつ?
グアテマラの季節は、乾季と雨季の2つに大きく分かれます。
乾季は12〜5月で、ここがグアテマラ観光のベストシーズンです。観光名所であるアティトラン湖の透明度が増し、風光明媚な風景を楽しむことができます。
雨季になると、各地で崖崩れが発生したりします。交通インフラが脆弱な為、移動がかなり制限されることも起こりえます。
グアテマラの古都 アンティグア
それでは、グアテマラの観光地をご紹介していきます。まずはアンティグア。
グアテマラの歴史のある古都。植民地時代に建てられた教会群が世界遺産に登録されている。石畳など風情のある落ち着いた町並み。
旅行者も多く、おしゃれなスポットも多数。都会だけあって、美味しいご飯にありつけます。ただし物価は高め。
近郊には整備された大きいコーヒー農園があり、観光客も受け入れてくれる。英語のガイド付きのツアーを組む農園もある。
ペンション田代、という日本人宿があります。ここでも、コーヒー農園ツアーの取り扱いをやってます。
↑アンティグアにあるマクドナルド。風情がある。笑
グアテマラ名所 アティトラン湖
個人的にグアテマラ観光のハイライト。
二つの火山に囲まれた、アティトラン湖。一説によると乾季の透明度は世界一らしい・・・(笑)。ま、昔は本当だったかもしれない。
周辺にはマヤ人達の村が点在し、村間の移動は基本的に船。バスなどの公共の交通機関に無いに等しい。比較的大きめの町は2つ。パナハッチェルとサンペドロ・ラ・ラグーナ。
パナハッチェル
アティトラン観光の入口、パナハッチェル。
ここには日本人宿のホテル・エル・ソルがある。日本人宿というか、プチホテルで奇麗。カツ丼が名物。
また、この街には有名なコーヒーショップ「Cross Road Cafe」があります。日本大好き、アメリカ人オーナーのマイクが自家焙煎のコーヒーを提供してくれます。私はここで焙煎のイロハを教わりました(本当)。
彼の言ったことは今でも思い出せる。
「私は世界各地でコーヒーを提供してきた。しかし、美味しいコーヒーを淹れるにあたって大切なことはどこでも同じだ。それは心だ、情熱なんだ。分かるか。あともうひとつ大事なことがある。休息だ。よく寝ることだ。」
彼のお陰で、私はよく寝る子に育ちました。笑
サンペドロ・ラ・ラグーナ
サンペドロ・ラ・ラグーナは長期滞在に向いており、旅行者に人気があります。風向明媚な集落で、元々はヒッピーの聖地的な場所だったそうです。
行き方は、パナハッチェルから船。宿泊費や物価が安く、また旅行者が多いだけあって飯もうまい。街の規模も大きすぎず、小さすぎず、ちょうど良い。長期滞在におすすめNO.1。
サンタ・クララ
湖畔の村で、私のおすすめはサンタ・クララ。超田舎で、ラピュタの世界に入りこんだかのような気持ちになれる。人々もさらに輪をかけて素朴。
また、アティトラン湖周辺には小規模なコーヒー畑が点在しており、気軽に見て回れます。というか、普通に町中に生えてます。笑
グアテマラのマヤ遺跡
グアテマラにはマヤ文明の遺跡が点在しています。特にティカル・キリグアの遺跡が有名です。
グアテマラ最大の遺跡・ティカル
グアテマラ北部の都市フローレス。湖に囲まれた、ここも風光明媚な街です。ドラクエで言う、メルキド(分かる?)。そこからバスで1時間で、グアテマラ最大のマヤ遺跡に行くことができます。
ティカルは熱帯雨林のジャングルの中にある遺跡で、ピラミッドの上に登ることもできます。上まで登ると、ジャングルの中にところどころピラミッドの頭が出ているのを見渡すことができます。
6号神殿
見所は高さ64Mの6号神殿。
安全装置もない急な階段というかほぼハシゴを50M近く登ります。この時点で精神が死にます。上に着いたら着いたで、柵とか一切無く、強い風が吹いたら普通に転落しそうでした・・・。
高いところが苦手な人は止めておきましょう。
グアテマラの日本人宿 タカハウス
グアテマラ中部の都市シェラという町に有名な日本人宿、タカハウスがあります。中米で一番有名な日本人宿ではないだろうか?日本人のタカさんと呼ばれる方がオーナー。
中庭もあって、広いです。近隣への各種ツアーやイベントを豊富にやっています。
グアテマラのスペイン語学校
グアテマラはスペイン語圏で、物価も安い。そして、各地にスペイン語学校があります。長期旅行をするような旅行者は、中米を回る前にここでスペイン語を学ぶ人が多いです。
結構どこでもあるので、気に入った街があれば長期滞在して、スペイン語を学ぶことをおすすめします。基本的に教師とマンツーマンで1日4時間。1週間で70ドル〜くらいの値段だったかと思います。値段交渉も学校によっては可能。
私はサンペドロ・ラ・ラグーナの「コラソン・マヤ」という学校で半月ほど学びました。湖のほとりの美しい場所で、蚊の多さに悩まされたな・・・。笑 ちなみにコラソン・マヤとはマヤ語で「マヤの心臓(心)」だそうです。
写真は授業の合間の休憩時間。右側の女性が私の教師。黒猫は私の同級生でした。
グアテマラの旅費
物価は、中米のなかでは比較的高い方と言われていますが、大きい都市で滞在したり、外食したりするとあんまり日本と変わらない物価になります。
しかし、安宿に泊まって自炊生活すれば、安く済みます。田舎であれば、宿泊費込みで1日1,500円くらいでの生活も可能。移動も、チキンバスを乗り継げば、激安。
10万あれば、1ヶ月くらい各地をフラフラできます。どこかの街に落ち着き、長期滞在すれば、もっと安く済みます。1ヶ月5万生活も、余裕ではないでしょうか?
田舎はスーパーが無いので、基本的に市場で食材を買うことになります。
↑仲良くなったお肉屋さん。
グアテマラ観光の交通事情
グアテマラ観光において、主要な足となるのはシャトルバスです。バスといってもミニバンで、主に中長距離を走ります。このバスは、安全。
しかし、是非市民の日常の足であるバス、通称チキンバスに乗ってみて欲しい。アメリカのスクールバスのお下がりで、派手にペイントされているものが多い。一昔前の日本のデコトラのような感覚でしょうか?
このバス、実は悪名高いです。笑
- ぎゅうぎゅうに詰め込まれ、いったん乗るとなかなか降りられない。
- スリがよく出る。
- ものすごいスピードでかっ飛ばす。
- クラクションを鳴らしまくる。
よく事故らないものだと思います。運転が荒すぎて、命の危険を感じるレベル。運転手は自分の職業をレーサーだと思っているに違いない。
でも、シャトルバスに比べるとかなり割安だし、本数も多い。アトラクションに乗るような気持ちで、是非どうぞ。笑
グアテマラ観光へのいざない まとめ
グアテマラ観光の情報を、さらっと書き綴ってみました。
安心してください。グアテマラのコーヒー農園は、どこに行ってもあたたかく迎えてくれます。たとえ、飛び込み訪問だったとしても。大規模な名門農園は、ツアーがあるのでそれに乗っかった方がいいでしょう。
↑突然の訪問にもかかわらず、歓迎してくれたコーヒー農園のリーダー。スタバがこの農園の豆を買い付けているとのこと。
各地の農園は、直接取引の相手を欲しがっています。日本人のロースターであれば、間違いなく歓迎されます。生豆をもらえることもありますので、手網焙煎器を持参したいところです。
収穫の時期など、ボランティアスタッフの受け入れもやっていたりします。コーヒー農園で働くという貴重な経験もできるようです。
↑コーヒーの木の写真を鬼気迫る表情で撮る私。笑
この後、コーヒーの苗の移植作業など、体験させてくれました。
ちょっと危険なイメージのあるグアテマラですが、実際に行ってみると、どこかホッとする国です。
自然が豊かで海も山もあること。日本人と同じくらいの背格好でシャイなマヤ人。日本と共通する部分が多く、居心地の良さを感じるのかもしれません。
コーヒー・スペイン語学校・マヤ遺跡・風光明媚な湖畔の村々・・・。
以上、たくさんの魅力がある国、グアテマラの観光案内でした。