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【小さなカフェ向け】テナントの探し方・選び方 完全ガイド

この記事では、小さなカフェや自家焙煎コーヒーショップ、つまり、5〜15坪程度の小規模な店舗向けの、テナント探しのノウハウを公開します。

・どのようなテナントが良いのか?
・優良物件の探し方は?
・内見時のチェックポイントは?

など、テナント探し・テナント選びについて、トータルに解説します。

 

小さなカフェ向け物件とは?

小さなカフェ向け物件とは?
何を商売上の主力商品にするかによって、向いているテナントは異なります。

店内喫茶などイートイン中心の場合

通常のカフェ業態はこれです。

家賃を抑えるために2階以上の
フロアのテナントでも良いでしょう。

キッチンが必要となり
カウンター内の広さも確保しなければ
いけません。

窓からの景色など
客席の雰囲気も重要になります。

テイクアウトが中心の場合

コーヒースタンドはこれですね。

ドリンクやフードなど
テイクアウトが中心でしたら立地が命。

駅からの距離は離れていても良いですが
・人通りのある場所
・1階の路面店
がマストな条件です。

業態から、
必然的に狭いテナント物件となります。

コーヒー豆や雑貨などが中心の場合

食品や物販中心のお店も、
立地が命です。

  • 人通りのある場所
  • 1階の路面店

がマストではありませんが、
有利な条件です。

店内喫茶席を設ける場合もあり、
必要とされる広さは
お店によって異なります。

 

失敗しないテナントの選び方

失敗しないテナントの選び方
小さい自分サイズのカフェや
コーヒーショップを開業する場合、

小さいテナントを選んで
テイクアウトや物販を中心にして
店内喫茶はおまけ程度

これが、
リスクを最小限にするやり方です。

店内喫茶を中心に考えると、
リスクが大きいんです。

  • 客席の席数を確保したい
  • ある程度の広いテナントが必要になる
  • すると、家賃がかかる
  • なので、良い立地に出店しにくい
  • 必然的に、坪単価の低い物件に
  • その為、人通りの少ない場所や、2階以上のテナントに
  • だから、集客が大変
  • 結果、売上が低迷
  • しかし、人を雇わないと回らない
  • ランニングコストはかかる
アフロ
アフロ
これでは経営が大変です。

 

対照的に、
テイクアウトや物販を中心に考えると、
リスクが小さくて済みます。

  • 客席の席数は少なくてOK
  • なので、小さいテナントでも構わない
  • すると、坪単価の高いテナントでもOK
  • 必然的に、良い立地に出店できる
  • その為、人通りが多い場所や、1階路面店になる
  • だから、集客が簡単
  • 結果、売上が上がる
  • しかし、狭い店舗なので人をあまり雇わずに済む
  • ランニングコストが抑えられる
アフロ
アフロ
安心して経営できますね!

あとひとつ、
とても良いポイントがあります。

それは、
テイクアウトや物販は、
席数に関係なく
売上が積み上がっていくので、
売上の上限が高いこと。

店内喫茶だと
満席になったら、それが上限ですから。

この差は大きいです。

 

カフェなど飲食店テナントの探し方【ネットで探すだけではダメです】

カフェなど飲食店テナントの探し方【ネットで探すだけではダメです】
それでは、実際にどうやってテナントを探したら良いのか、その方法を解説します。

私の経験から言えることは、テナント探しはネットだけでは不十分です
それでは、優良物件に出会うことは難しい。
自分が狙っている地域の不動産屋さんには、全て直接訪問した方がいいでしょう

優良物件は、ネットに公開される前に決まってしまう

良い物件ほど、ネットで公開されない傾向があります
公開される前に入居が決まってしまうからです。

前に入居していたお店の撤退が決まると、そのテナントを管理している不動産業者(管理会社と呼びます)は新規入居者を探し始めます。

テナントは多くの場合、特定の不動産会社が1社専属となり、オーナー側との契約や他の不動産会社との連携を管理します。
これを「管理会社」と呼びます。

管理会社にツテがあり、新規入居者が決まると、ネットに情報は流れません。
良い物件は、この段階で決まってしまうことが多いです。

ツテがなく入居者が決まらないと、そこで始めて管理会社は情報をネットに公開します。

物件情報がネットに公開される仕組み

物件情報がネットに公開される仕組み
テナントの管理会社が直接入居者を探し出せないとなると、情報を専門のシステムに流し公開します。
そうすると、他の不動産会社がその情報を共有できます。
私たちがネットで触れることのできるテナント情報は、この段階のものです。

テナントの管理会社は自分で直接入居者を探し出したい

片手仲介
他不動産会社が入居者を探し出すと、管理会社に問い合わせて入居者を紹介します。
そこで契約が決まると、他不動産会社は仲介手数料を入居者からもらうことができます。

一方で管理会社は、物件のオーナーから仲介手数料をもらうことができます。
これを片手仲介といいます。

もし管理会社が直接、自分で入居者を探し出せた場合はどうでしょうか?
テナントの管理会社は自分で直接入居者を探し出したい
入居者からも、物件のオーナーからも仲介手数料をもらうことができます。
これを「両手仲介」と言います。
管理会社は2倍の利益となりますので、当然これを狙います。

管理会社が探した入居希望者と、他の不動産業者が紹介した入居希望者がバッティングする場合もあります。
管理会社は物件のオーナーの利益を考えなければいけませんので、両方の入居希望者を平等に扱う建前があります。
しかし、管理会社が自ら探した入居希望者をプッシュするのは当然です。

だから、多くの管理会社と繋がる必要がある

管理会社は両手仲介を狙うので、直接入居者を探し出したい。
そのため、情報を公開する前に自分の抱える見込み客にアプローチします。
だから、私たちは多くの管理会社と繋がり、彼らの見込み客になる必要があります。

そのためには、最低限、狙っている出店地域周辺にある不動産業者すべてに訪問すると良いです。
地場の不動産会社はその地域のテナントオーナーさんと繋がり、管理会社になっている可能性が高いからです。

訪問時は、事前に連絡してもいいですし、飛び込みで訪問しても大丈夫です。
のコンセプトをまとめたもの、探している物件の条件をまとめたものをプリントアウトして、持っていくと効果的です。
多くの不動産に訪問し、自分がやりたい店を印象付けましょう。

管理会社(不動産業者)側も、見込み客が増えることは良いことです。
特にカフェやコーヒー店の業態は、物件のオーナーさんが喜んでくれることが多いので、歓迎されます。

 

ネットでの問い合わせだけじゃ、不十分?

ネットでの問い合わせだけじゃ、不十分?
テナント探す人
テナント探す人
そうはいっても、ネット上でその地域の不動産業者を探してメールで問い合わせればいいんじゃない?
その方が効率的じゃないの?

そのように思われるかもしれません。
結論から言うと、両方やったほうがいいです。

不動産業者はは無数にあります。
テナントのある地域から離れた場所に管理会社がある場合も多いです。

ですので、自分が狙っている地域外の不動産会社にも声をかけておいた方が良いです。
そのためにはネットを利用して広い地域の多くの不動産会社にコンタクトを取ることが有効。

希望条件を書いたテンプレートをつくって、同じ内容で送信していけば良いでしょう。

しかし、狙っている地域内の不動産業者には、せめて直接訪問しましょう。
実際に会うのとメールで済ませるのは、全く印象が違います。

良い物件ほど競争かつスピード勝負。
管理会社のファーストチョイスになりましょう。

 

テナント探しに便利なサイトもある

テナント探しに便利なサイトもある
飲食店ドットコムのように、飲食専門の物件情報を流してくれるサイトもあり、便利です。
ただ、ネット上に公開された情報なので、超優良物件にはなかなか出会えません。

居抜ドットコムのように、居抜の空きテナントを探すのに便利なサイトもあったりします。

大きい不動産業者になると、独自のシステムで自社の物件を公開しているところもあります。
そのようなサイトは非公開物件が開示されるので狙い目です。
メールマガジンで物件情報を流してくれるところもありますので、何社も登録してみましょう。
掘り出し物が流れてくる場合もあります。

 

私のテナント物件の探し方

ネットを活用する以外で、私は主に3つの方法でテナント探しを行います。

①出店地域にある不動産業者全てに訪問

狙っている地域にはとりあえず足を運びます。
その地域にある不動産会社には全て飛び込み、挨拶して希望条件を記載したプリントと名刺を渡します。

不動産会社に配布するプリントには、以下の項目を記載します。

やろうとしているお店の業態(詳しく)

  • 希望家賃総額
  • 希望坪数
  • 希望階数(1階、2階以上可、など)
  • 入居希望時期(即時、3ヶ月以内など)
  • 他、希望条件

他、希望条件には、
要ガス
要水道
居抜不可
店内で焙煎します
などの希望があれば、記載すると良いでしょう。

やはり、地域毎にその土地に強い不動産業者さんが存在します。
そのような不動産業者は、その地域内で多くの管理物件を持っています。
例えば、銀座は3社の不動産会社が強いと言われており、その業者と繋がることによって良い物件の紹介を受けることができたりします。

②出店地域外にある不動産業者を探し出し、アプローチ

あとひとつ効果的な方法があります。
出店希望地域から離れた場所にある管理会社にアプローチする方法です。

出店希望地域を歩きまわって、空きテナントを探します。
空きテナントには管理会社の連絡先が貼ってあります。
そこに電話かメールで問い合わせて、この周辺の物件情報を流してもらえるようにお願いします。
その地域内で見つけた全ての空きテナントの管理会社にアプローチします。

管理会社がそのテナントのある地域より離れた場所にあることも多いですが、この方法で確実にアプローチできます。
これで、その地域の空きテナント情報が根こそぎ自分に入ってくるようになります。

この②までやる人は少ないです。
ここが差がつくポイントです。

③上記の2つを行った地域を複数持つ

さらに、良いテナントを紹介してもらえる確率を上げるために、上記のような活動をした地域を複数持つようにしています。

アフロ
アフロ
出店希望エリアを複数持ち、優良なテナントが出た場所に出店する。
このように、テナントベースで出店エリアを決めていくことは、商売上とても大切です。

 

カフェなど飲食店テナントの探し方のまとめ

まとめ カフェなど飲食店テナントの探し方】
では、テナントの探し方をまとめます。

  • ネットで多くの業者に物件情報を問い合わせる。
  • 出店予定地域周辺の不動産業者を回る。
  • 出店予定地域を歩き、空きテナントを見つけたら、その管理会社に問い合わせて情報を流してもらえるようにする。
  • 確率をあげるために、出店希望地域を複数持つ。

ネット社会と言われて久しいですが、まだまだ売上げに一番大きく影響するのはテナントの立地です
素人の我々がプロを出し抜いて優良テナントをGETするためには、彼ら以上にアグレッシブになる必要があります。

アフロ
アフロ
このテナントの探し方で長期戦(3ヶ月〜程度)を挑めば、必ず優良物件との出会いはあります。
頑張りましょう!

 

カフェ出店の初期費用を抑えるためには?

カフェ出店の初期費用を抑えるためには?
カフェの開業資金の大半が

  • テナント物件の取得費用
  • 内装費用

この2つに消えていきます。

この2つを抑えることができれば
初期費用はものすごく安く済みます。

そして
この2つの費用を抑える最大のポイントは、

「狭いテナント物件を選ぶこと」

だから、
テイクアウトや物販中心に
商売を考えることをおすすめします。

また、さらに
内装費用を抑えるためには、
前テナントの残置物や
建物の共用の施設が
使えるか?

これがポイントとなります。

エアコンやトイレなどが
既に設置してあれば、
内装費の負担がかなり抑えられます。

こんな感じで、
「初期費用を抑えられるテナント選び」
をまとめると、

  • 狭いテナント物件を選ぶ
  • 前テナントの残地物を活かす
  • 建物の共用(特にトイレ)施設を活用する

と、なります。

では次に、
実際にテナント内見時に見るべき
チェックポイントを解説します。

テナント内見でやるべきこと・チェックポイント

10坪店舗の内装費用の相場
内見時は
いろいろなものをチェックでき、
さらに不動産屋さんに
希望を伝え交渉するチャンスです。

その機会を最大限に活かすために
やるべきことと
チェックポイントをまとめました

内見時やること①図面にサイズを記入する

内見時にはメジャーを持っていきましょう。
部屋のサイズを測り、
正確な図面を作ります。

  • 柱などの出っ張りのサイズ
  • 入り口などのドアのサイズ

まで正確に。

内見後すぐに
設備などのレイアウトを決めて
設置する家具類のサイズも出します。

女性
女性
このタイミングで?
早すぎない!?

と、思われるかもしれませんが、
テナントの契約が内定したら
すぐに内装業者との打ち合わせを
進める必要があり、
そのときには必要な情報です。

アフロ
アフロ
契約したら家賃が発生します。
内見からは、スピード勝負です。

内見時やること②ライフラインの確認

ライフラインの、

  • ガスは引かれてきているか?
  • 電気の容量は何Aか?
  • 通常電力のほかに、動力は来ているか?
  • 上下水道の位置は?

これらをチェックします。

特に重要なのは動力。
動力とは3相200Vのことです。

業務用エアコンや
ソフトクリームマシンなど
多くの電力を必要とするマシンを
動かすのに必要な電源です。

動力を必要とする
マシンの導入がなければ
ここは考えなくて構いません。

動力を必要とし、
でも動力が来ていない場合、
電力会社に申請して
工事をする必要があります。

そうなると期間は1ヶ月以上、
費用も最低でも20万はかかります。

内見時チェックポイント①前テナント残置物

内見時チェックポイント①前テナント残置物
前テナントさんの残置物は
活用させてもらいましょう。

通常、テナントの退去時には
「原状回復」
しなければいけません。

これはテナントを元々の姿に戻して
退去するということ。

多くが、コンクリート剥き出しの
スケルトンになります。

しかし、
まだスケルトンにしていない場合は
交渉が可能です。

・トイレ
・入り口のドア
・エアコン
・照明
・床や壁
・カウンターや戸棚など造作物

活用できそうなものは、
残してもらうよう交渉します。

内見時チェックポイント②契約内容

内見時には不動産屋さんも
立ち会いますので、
契約内容を確認しましょう。

  • 普通契約か、定期借家か?
  • 定期借家だと、
    契約期間が終われば終了です。
    更新できるかは、
    大家さん次第。
    大家さんに有利な契約で、
    こちらにはリスクがあります。

  • 保証金は何ヶ月?
  • 飲食店テナントの保証金は
    10ヶ月が多いです。

    まれに4ヶ月など
    少ないテナントもありますが、
    その場合は集客に難があるなど、
    リスクが潜んでいる可能性があります。

  • フリーレントは?
  • 契約日から半月〜2ヶ月程度、
    「フリーレント」といって
    家賃がかからない期間を
    設定できる場合があります。

    契約からオープンまで、
    準備に時間がかかる為の
    救済措置です。

    ただしこれも大家さん次第。
    交渉してみましょう。

    物件に申し込む競合他者が
    いなければ、
    応じてくれる可能性は高いです。

内見時チェックポイント③店入り口

お店の入り口は超重要です。

集客に大きく影響する部分ですし、
内装でお金がかかる部分でもあります。

  • 間口の広さ
  • 間口は広ければ広いほど良いです。
    それだけ、存在が道ゆく人からの注目を集めます。

    また単純に、
    間口が広いと店に入りやすく
    お客様も安心して入店される
    傾向があります。

  • ドアのつくり
  • ドアも重要で、
    思い片開きのドアではなく、

    3枚以上のスライドドアで
    開けっ放しで営業するのが最高です。

  • テントや袖看板の設置
  • 入り口上に
    オーニングテントを設置できるか?
    看板を設置できるか?

    設置できるとしたら、
    どのくらいまで前に張り出してよいか?

    このへんもチェックしましょう。

内見時チェックポイント④建物共有部分

建物の共有部分を
どの程度使用できるか、
非常に大きいポイントです。

建物共用のトイレ

共用トイレがあって使えると
メッチャクチャお得です。

  • 設置費用がかからない
  • トイレの設置には費用がかかります。
    トイレ用に部屋も設置、
    排水や電源、
    手洗いシンクなど、
    色々と物入りです。

  • トイレにスペースをとられない
  • トイレだけで0.5坪くらい
    とられるので、痛いです。
    さらにレイアウトによっては
    仕切りや通路などで
    スペースをとられます。

  • 掃除の手間がかからない
  • 共用のトイレは
    ビルの管理会社側で
    掃除をしてくれます。

特に
狭くて小さいテナントは
トイレのスペース確保が
本当に大変
です。

お店のお客様も
共用トイレが使用できるか、
確認を忘れずに。

建物共用スペース

店や建物の周りでスペースがあれば、
そこに看板やベンチなど設置できないか、
聞いてみましょう。

看板はもちろんですが、
ベンチを置ければ影響は大きいです。

それだけ席数が増えるということだし、
外のベンチに人がいると
繁盛店のように見え
人が人を呼んでくれます。
集客効果も高いんです。

テナント選びのコツとチェックポイントのまとめ

テナント選びのコツとチェックポイントのまとめ
小さなカフェ向けのテナント選びのコツですが、

まとめると

  • 狭くて小さい
  • でも立地は良い
  • 1階路面店
  • 間口が広い
  • エアコンなど残置物がある
  • 建物共用トイレがある

これらを満たしてくれると
初期費用も抑えられ
ランニングコストも抑えられ
でも、
大きな売上をつくることができ、

カフェ開業を失敗するリスクを
極限まで抑えることができます。

小さくはじめて、
もうかったら
お店の規模を徐々に大きく

「リスクを少なく、
でもスピード感がある」

そんな感じのやり方が
今の時代に合っているのでは
ないでしょうか?

今回の記事は以上です。
ここまでお読みいただきまして
ありがとうございました。

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