この記事では、
- 美味しく飲める期間は?
- 保存方法は何が最適なのか?
- 冷蔵保存や冷凍保存は良いのか?悪いのか?
- 賞味期限切れのコーヒー豆の使い道は?
以上を、解説していきます。
動画でも解説しました。
コーヒー豆の賞味期限はいつまで?
コーヒー豆は腐りませんので長期保存が可能です。
日数が経つと確かに味や香りは落ちますが、基本的には飲むことはできます。
コーヒー豆の賞味期限の設定は、コーヒーの専門店であれば、大体3ヶ月〜半年くらいの設定にしていたりします。
一方で、スーパーや大手コーヒーチェーンでは、1年くらいの期間に設定しているところが多いです。
焙煎後、新鮮な状態の方が美味しく飲めることは間違いありません。
コーヒー豆は古くなると、まず香りが無くなります。
そしてコーヒー豆の油が劣化して、嫌な酸味を感じるようにもなります。
コーヒー豆の賞味期限は、コーヒー協会によるルールがある
コーヒー豆の賞味期限は、全日本コーヒー協会によって
「未開封レギュラーコーヒーの賞味期限は1~2年」
と基準が定められています。
この範囲内であれば、事業者ごとに好きに設定できるようになっています。
この為、店や製造業者によって異なりますが、大手チェーン店やスーパーなどのコーヒー豆は「製造後1年」くらいの賞味期限の設定になっていることが多いようです。
注意していただきたいのは、「未開封の状態で」が条件であり、開封後はなるべく早めに飲まなくてはいけません。
開封済みのコーヒー豆の賞味期限は?
開封済みのコーヒー豆は、劣化が早まります。
空気に触れることによって酸化しますので、開封後は3週間程度が美味しく飲める期限となります。
3週間以降も飲むことは可能かもですが、それでも1ヶ月程度を賞味期限の目安とすると良いでしょう。
ちなみに、開封後3週間以内で使い切れない場合は、冷凍庫での保存がおすすめです。
コーヒー粉の場合の賞味期限は?
コーヒー粉の場合も、未開封の状態であれば賞味期限は一緒です。
大手チェーン店では製造後1年くらいの設定になっています。
粉の場合、豆の状態より劣化が早いです。
その為、開封後には10日間程度で使い切るようにすると良いかと思います。
インスタントコーヒーの賞味期限
インスタントコーヒーの賞味期限も、通常のコーヒー豆と一緒です。
商品によって違いますが、未開封で1〜2年。
開封後3週間程度以内で飲みきるようにしましょう。
開封後、3週間以上経ちそうな場合は冷凍保存が必要になります。
ドリップバッグの賞味期限
ドリップバッグの賞味期限も同じですが、粉になっている分、短めに設定されています。
3ヶ月〜1年の間で設定されている商品が多いです。
コーヒーが美味しく飲める保存期間は?
じゃあ、「コーヒーが最高に美味しく飲める期間」は、どう考えたらいいの?
そしてこの間は、常温での保存が良いとされています。
焙煎後の3日間は、焙煎の煙臭さが残っていたり、ガスが抜けてなくて抽出に悪影響があったりします。
なので、焙煎後3日目くらいからが、飲み頃と言えます。
特に焙煎後3〜5日目は、最もコーヒー豆の香りが際立つ期間だと言われています。
また、焙煎後の豆は常温で保存にすると味の熟成が進みます。
コーヒー豆を熟成させると風味に良い影響があると言われています。
口当たりがマイルドになったり、味がクリアになって個性が際立ったりします。
しかし、焙煎後3週間くらい経つと、熟成の良い影響よりも酸化の悪影響が大きくなります。
これ以降は嫌な酸っぱさが少し出てきます。
ですので、コーヒー豆を最高の状態で飲むには、
常温保存で
- コーヒー豆の香りのピークは焙煎後3〜5日目
- コーヒー豆の風味のピークは焙煎後1〜2週間目
ということになります。
これが、ベストな状態で美味しく飲める期間です。
コーヒー豆は粉に挽いたらいつまでに飲めばいい?賞味期限は?
コーヒーって粉に挽いたら、早く飲まなければいけないんじゃない?
粉に挽いたら、10日間以内に飲み切ることが望ましいです。
粉にすると香りが抜け、空気と触れる面積も多くなるので、熟成や酸化が早く進みます。
2週間もすると、劣化による酸っぱさを感じやすくなります。
粉に挽いたコーヒー豆の、本当に美味しく飲める期間という意味での賞味期限は、「焙煎後2週間まで」。
ただし、粉にしても腐るわけではないので、長期保存は可能です。
常温保存で大丈夫ですが、空気の入らない密閉できる容器に入れて、冷暗所にて保管しましょう。
1ヶ月以上、長期保存する場合には冷凍庫で保管するのも良いでしょう。
記事の後半で解説します。
飲み頃のコーヒー豆はどこで買えばいいの?
そもそも、焙煎日って表示されているの?
焙煎日の明記もありません。
やはり、専門店で買うことが望ましいです。
最近は、店内に焙煎機が設置された、マイクロロースターと呼ばれるコーヒー自家焙煎店がたくさん出店されています。
ただし、そのような専門店でも多くの場合は、賞味期限の表示のみです。
焙煎日が気になる方は、お店のスタッフに聞いてみましょう。
そこそこ新鮮な状態で置いてあることが多いかと思います。
マイクロロースターのなかでも良心的でまじめなお店では、焙煎日を明記しています。
お店によっては焙煎日〜3日以内での販売をウリしていたりもしますね。
また、注文後に焙煎してくれる、オンデマンド型の焙煎店もあったりします。
コーヒー豆は冷蔵・冷凍保存は、意味あるの?
最近では、コーヒー豆を冷蔵や冷凍保存すると良い、と聞いたことのある方も多いかと思います。
結論から言えば、コーヒー豆の冷凍保存は意味がありますが、冷蔵保存は意味がありません。
さらに言うと、新鮮な状態の豆であれば熟成をさせたいので、常温保存が望ましいです。
長期保存をする場合のみ、冷凍保存をすれば良いです。
コーヒー豆が劣化する要素は4つあります。
- 空気
- 水分
- 温度変化
- 光
影響の大きい順です。
冷凍庫で保存する理由は、②③④の影響を最小限に抑えることができるからです。
特に冷凍保存が優れているポイントは、②水分を防げることです。
冷凍庫内は氷点下以下なので、空気中の水分が凍り、非常にドライな環境だからです。
コーヒー豆の保存に適した容器は?
- 空気を遮断できて
- 湿気も遮断できて
- 温度変化も寄せ付けず
- 光も遮断するもの
が適している、ということになります。
なかでも、①空気(酸素)による酸化が、一番悪影響があります。
すると、「真空で保存できるもの」が、コーヒー豆にとって最強の保存容器ということになります。
そして、今はそのような容器が発売されております。
しかし、ここまで本気の容器でなくても大丈夫。
家庭にあるもので、非常に良いモノがあります。
「お茶缶」です。
特に日本茶のお茶缶は最高です。
中蓋があり、空気や湿気を遮断。
缶なので、光も遮断してくれます。
温度変化には弱いですが、涼しい場所や戸棚などの中で保管すれば大丈夫です。
賞味期限切れコーヒー豆の使い道は?
使い道は大きく分けて2つあるかなと思います。
- 少し工夫して飲む
- 芳香剤・消臭剤として使う
賞味期限切れのコーヒーを飲むと腹痛を起こす?
古く劣化したコーヒーを飲むと、腹痛を起こすこともあるようです。
これは油分などが劣化して腐ったり、カビが発生したり、などの理由が考えられます。
「それでも飲みたい!」
という強者(笑)は、下記の方法で豆に火を少し通してから飲みましょう。
①少し工夫して飲む
賞味期限切れでも、飲むのは不可能ではありません。
おすすめなのは、フライパンで中火で3分ほど炙って、やや強めに熱を通すこと。
こうすることで、嫌な酸味が抜け飲みやすくなります。
また、もう少し長めに、豆の表面に油がにじみ出てくるくらいまで火を通すと、アイスコーヒー用として使用することもできます。
賞味期限切れのため風味は乏しいですが、それでも普通に飲むことはできます。
②芳香剤・消臭剤として使う
コーヒーを粉にして、何か容器に入れて置くだけです。
・排水口や生ゴミの消臭
・下駄箱の消臭
・トイレの消臭
などに使用されることが多いようです。
最初はコーヒーの香りがしますので、芳香剤となります。
ただし香りはすぐに抜けます。
その後は消臭剤として機能が働きます。
コーヒー豆は、ハニカム構造になっています。
細かすぎて目には見えませんが、スポンジのようにたくさんの小さい空間からなる構造です。
それが、匂いの元になる粒子を吸着してくれます。
炭と似ていますね。
コーヒー豆の賞味期限まとめ
焙煎後の新鮮なコーヒー豆は、熟成をすすませるために常温保存が望ましいです。
「焙煎後3日〜2週間程度」
これが、ベストな状態で美味しく飲める期間です。
ただし、コーヒー豆の賞味期限は、大手メーカーや大手チェーン店では1年くらいに設定されています。
腐るわけではないので、長期保存が可能だからです。
コーヒー豆を1ヶ月以上保存したいのであれば、「冷凍保存」が良いとされています。
コーヒー豆を劣化させる要素をカットしてくれるからです。
参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。