いきなり結論を書きます。
コーヒー豆は、深煎りだろうが浅煎りだろうが、カップ1杯に含まれるカフェイン量は変わりません。
焙煎によってカフェインは減る、という意見をネット上でみかけますが、間違いです。
確かに、少量ではありますが減ることは減ります。ただし、他の成分も減るので、総成分量におけるカフェインの割合は変わりません。
そのため、1杯のコーヒー(10g分)に含まれるカフェイン量は、焙煎によって変わらないこととなります。
カフェインが減るか減らないかで言えば、
「減らない」と表現するのが正解ではないでしょうか?
- コーヒー豆の焙煎によるカフェイン量の変化
- カフェインが少なくて美味しいコーヒー
コーヒー焙煎によるカフェイン量の変化
コーヒー生豆は焙煎によって熱を加えると、豆の成分に化学反応が起こって変化します。
豆に含まれる総成分量の内、約1.2%がカフェインですが焙煎してもこの割合に変化はありません。むしろ、1.3%と微増するというデータもあります。(広瀬幸雄「もっと知りたいコーヒー学」より)
焙煎では、コーヒーの生豆に含まれる水分・タンパク質・ショ糖・クロロゲン酸・リグニンなどの成分は大幅に減少します。一方で、カフェインは減少はしますが、減少幅は微々たるものです。
この為、焙煎後のコーヒー豆に含まれるカフェインの量は、総重量に対する割合がむしろ微増します。
このことは、
- 焙煎によってカフェインは減少していくが、それ以上に他の成分が減少する。
- その為、1杯のコーヒーに含まれるカフェイン量は、深い焙煎ほどむしろ微増傾向になる可能性がある
ことを意味します。(微増といっても、ほんとに僅かですが)
1杯分のコーヒー豆の量を量るとき、スケールを使用して重量で量る場合、特に当てはまります。(メジャースプーンで量る場合は体積で計量しているので、当てはまらない場合があります。)
つまり、
焙煎のレベルによって
「1杯のコーヒーに含まれるカフェインの量の増減は、ほぼ無い。」
と言うことができます。
カフェインが少なくて美味しいコーヒー
解決策があります。
結論から書くと、
カフェインレスのコーヒー豆と、通常のコーヒー豆をブレンドする
です。
1:1の割合で混ぜれば、これでカフェイン50%カットになります。簡単ですね。笑
このやり方、単純ですけどかなりオススメです。通常のコーヒーの風味やコクも保ちつつ、カフェインが半分カットされます。是非一度やってみてください。
美味しいカフェインレスコーヒーの探し方
最近は、美味しいカフェインレスコーヒーも増えてきました。
一番の要因は、「ウォータープロセス」というカフェイン除去の方法が広まったことです。このやり方は、カフェイン以外のコーヒー豆の成分をほぼ残すことに成功しています。この為、風味が強いカフェインレスになります。
この方式は広く取り入れられ、世界中の色々なコーヒー豆をカフェインレス化したものが販売されるようになりました。エチオピアシダモのカフェインレスとか、びっくりするくらい風味が強くて美味しいものもあったりします。
カフェインレスコーヒーを探す際には、「ウォータープロセス」のものを選ぶ、と覚えてください。
コーヒーは焙煎でカフェインが減るの? まとめ
「焙煎は深煎りなほど、カフェインは減る説」
は、(ほぼ)間違いです。
減るには減りますが、
①「焙煎レベルが変わっても、1杯のコーヒーに抽出されるカフェイン量は、(ほぼ)変わらない」
これが正解です。(むしろ増えるかも・・・)
美味しいコーヒーは飲みたいけど、少しでもカフェイン量を減らしたい!
という方には、
②「カフェインレスコーヒーを買ってきて、普通のコーヒー豆とブレンドする」
これをご提案します。
そして、カフェインレスコーヒー選びにおいて重要なのは、
③「ウォータープロセスでデカフェ処理されているものを選ぶ」
です。
以上3点がこの記事のポイントです。
テストに出しますので、覚えておいてください。笑
今日はこんな感じです。
ありがとうございました!