日本のコーヒー店を巡る旅、長崎編です。
離島や長崎市内など、ディープな感じがすごく私好みでした。
おしゃれなカフェやコーヒースタンドが多い一方で、豆売り専門店の存在感があまり無い土地だな、という印象があります。
※2023/6/11 2店追加しました。
カリオモンズコーヒー長崎(長崎県 長崎市)
長崎で人気のコーヒーショップらしいです。
おしゃれなんだけど、でもすごく落ち着けるお店で、その雰囲気が素晴らしかったです。
知り合いのロースターさんに教えていただいたんですが、とてもレベルの高いお店でした。
お店の特徴
広い通りから一本入ったところの落ち着いた通り。
間口が広いお店ですが、奥も広く、ゆったりとしたお店でした。
客席も広いし、カウンター内も広い。
なんだか、ゆったりした時間の流れるお店です。
通常、ここまで広いとスペースを持て余し、なんだかスカスカで居心地悪いお店になります。
でもこのお店はそうではない。
自然光と照明をうまく織り交ぜた、店内の明るさも良い感じ。
コーヒーの特徴
コーヒーの豆売りも本気のお店でした。
種類はもやや多め、8種類くらいでしょうか?
中米のスペシャルティを中心にしたラインナップでした。
香りも確認できるようにディスプレイされています。
パッケージも、美意識高め。
ドリップバッグは3種類発売しており、水出しパックもありました。
ダンク式で、紙の材質にもこだわっているとのこと。
商売上気になった点
カウンター内がやたら広いことが気になりました。
あのくらいのスペースがあれば何でもできそうです。
先月から焼き菓子などもはじめたとのことで、クッキーやパウンドケーキなどが並んでました。
ドリンクとしてのコーヒーは抽出方法もペーパーかフレンチプレスか選ぶことができます。
コーヒーを提供するときには、そのコーヒーの説明カードを付けてくれるなど、丁寧な仕事ぶり。
そんなひとつの正解を提示してくれるお店でした。
長崎のスペシャルティコーヒー界隈を代表するお店なんでしょうね。
何店舗かあるようです。
余談ですが、このように細くて2連になっているストロー、良いですね。
苦味が緩和されて、よりアイスコーヒーが美味しく感じる気がします。
ショップデータ
カリオモンズコーヒー長崎
営業時間:12時〜19時(土日は10時〜18時)
不定休
»お店公式HP
珈琲人町(長崎県 長崎市)
路地にひっそりとある、雰囲気の良いコーヒースタンド。
マスターひとりが切り盛りされていて、美味しいハンドドリップを淹れてくれる。
お店の特徴
陶器のカップで提供してくれる、少し和よりの美意識の高いお店。
開放的な外観や狭いが落ち着ける内装の雰囲気が良い。
コーヒーにも強いこだわりが感じられ、ハンドドリップや豆売り、全ての面でレベルが高い。
コーヒーの特徴
コーヒーのラインナップは6〜7種類くらいだったかと思います。
ブレンドに力を入れており、浅煎り・中煎り・深煎りのブレンドがそれぞれあります。
100gあたり600円から。
浅煎りブレンドを飲んでみましたが、柔らかくフルーティな風味で美味しかったです。
商売上気になった点
小さいが開放的なお店は、近所の方が気軽に寄れる雰囲気。
年配の方でも、安心してふらっと寄ってコーヒーをテイクアウトできます。
また、コーヒー豆のディスプレイをカウンター前面に押し出しているので、よく目立ちます。
お店のレイアウトがすごく良いです。
このため、豆売りでもかなりの売り上げが作れているのではないでしょうか?
「自分の好き」と「商売」を、高いレベルで両立されています。
そんな方にとっての、お手本となるようなお店でした。
ショップデータ
珈琲人町
営業時間:11時〜19時
定休日:月曜日
»お店公式HP
NGS COFFEE(長崎県 長崎市)
福岡にあるFUK COFFEEのチェーン?店。
長崎なので、NGSなのかと思います。
ストリート系の、ファッション的にコーヒーをやるスタイル。
雑貨類やアパレルの販売にも力を入れています。
おしゃれ。
お店の特徴
コーヒースタンドっぽい雰囲気。
店内席はベンチがあるのと、立ち飲み用のテーブルが2つ。
小さな店舗ですが、スイーツにも力を入れていました。
チーズケーキ食べましたが、おいしかったです。
オフィス街っぽい場所にありましたが、私がいたときは観光客中心の来店でした。
コーヒーの特徴
コーヒーの種類は3種類ほど。
ディスプレイをみた感じ、あまり力を入れておりませんでした。
100gあたり880円くらいから。
品質は良さそう。
焙煎は、たぶん福岡でやっていると思います。
このようなタイプのお店で、豆売りで売上をつくるのは難しいと思います。
「おしゃれ」
「ラテでひと息つきたい」
などが来店動機になるお店からです。
「コーヒー豆が欲しい」
という人はあまり来店しないと思います。
これが正解なのかもしれませんね。
商売上気になった点
福岡で成功されたお店が、他の都市にも徐々に進出している様子です。
外国人観光客の増加で、彼らが求めるコーヒースタンドとしての需要を満たしていくと思います。
このようにファッション的なノリでコーヒーを手がけるのは、
東京では「Streamer Coffee Company」
福岡では「NO COFFEE」
が有名です。
このスタイル、そのうち地方でも賞味期限が来るのでしょうか?
ちなみに、
スタンディング用のテーブルがかっこよかったです。
ショップデータ
NGS COFFEE
営業時間:8時〜20時
不定休
»お店公式Instagram
ATTIC COFFEE MOTOFUNA(長崎県 長崎市)
長崎の出島?のシーサイドにあるお店の系列店。
長崎で何店舗がやられているようです。
本当は、出島珈琲焙煎所に行きたかったんですが、お休みだったため、こちらのお店にお邪魔しました。
お店の特徴
こちらの店舗は、少しかしこまったスタバ、という印象です。
広くて洗練された客席スペース。
スタンダードなラテ系のメニューに、スタンダードなケーキやパンのスイーツメニュー。
隙がなく完成された、大手チェーン店のようなお店でした。
コーヒーの特徴
コーヒーの種類は15種類くらいでしょうか?
豊富なラインナップでした。
しかも、レッドハニーやアナエロビックなども取り揃え、華やかな酸味が楽しめるラインナップ。
浅煎り寄りの、ザ・サードウェーブな優等生的品揃えでした。
味の傾向とパッケージなどの雰囲気は、丸山珈琲に似ているかと思います。
ドリップバッグもあります。
豆は、近くの出島珈琲焙煎所というお店で焙煎しているようです。
商売上気になった点
こちらの店舗はJAショップとのコラボのようになっており、何か繋がりがあるのかもしれませんね。
オフィスビルの1階エントランスにスタバが入っていることがよくありますが、あんな感じかもです。
ビル側の要請でコーヒーショップが招聘されるやつです。
どこかの地方で、このような存在に私もなりたいw
ショップデータ
ATTIC COFFEE MOTOFUNA
営業時間:8時〜20時
不定休
»お店公式HP
イチノ珈琲焙煎所(長崎県 壱岐)
壱岐島にある、多分唯一のロースター。
元々オリーブ園などをやっていたり、多才でエネルギッシュなマスターのいるお店でした。
お店の特徴
元、車の部品販売か何かの建物を改装して営業。
フジローヤルが2台並び、ファクトリー感のあるお店で、何とも言えない魅力がありました。
店内席もほぼ無いようなもので、豆売りが中心だけど、テイクアウトカップでコーヒーの提供もしてくれるお店です。
たくさんの種類のなかから豆を選ぶことができます。
島の人でコーヒー好きな人がふらっと来て、豆を気軽に買っていく。
そんなお店のようでした。
コーヒーの特徴
このような離島にあるにしては、と言ってしまうと失礼な感じだけど、コーヒーが本格的でレベルが高い。
実際にエチオピアを飲みましたが、とても美味しかったです。
コーヒー豆は100g790円〜。
ドリップバッグも発売しており、こちらも種類が豊富でした。
ドリップバッグもあり、
デザインが、ユルさあり、かわいさあり、硬派さもあり、で良いです。
商売上気になった点
離島でコーヒー専門店て、商売が成り立つのか?
私なら不安なので、開業当初の雰囲気を聞いてみました。
すると、島の人々が噂を聞きつけて、みんなどんなもんか一度は来てくれた、とのことです。
島コミュニティで噂が広まり、集客には苦労しなかったようでした。
ただし、そこからどれだけ定着するかは、そのお店の実力次第とのことです。
その環境下での商売のやり方は、またそれに合ったやり方があるんだろうな、と思います。
ショップデータ
イチノ珈琲焙煎所
営業時間:10時〜18時
定休日:火・水
»お店公式ネットショップ
マメルクコーヒー(長崎県 平戸)
平戸の世界遺産群観光の合間に立ち寄れるコーヒー店。
観光の目玉、ザビエル記念教会のすぐ近くです。
イートインスペースが広く、落ち着けるお店でした。
お店の特徴
マフィンやワッフルなど、スイーツにも力を入れているコーヒー店です。
天井の高いイートインスペースは雰囲気が良く、ゆっくりとくつろぐこともできます。
カフェ営業がメインと思われますが、コーヒーも本格派。
ラテもハンドドリップもしている、実は硬派なお店でした。
フードは種類は少ないですが、サンドイッチが美味しかったです。
コーヒーの特徴
ちゃんとスペシャルティ品質を使っており、種類もあり、コーヒー豆販売に本気のお店でした。
ブレンドは2種類。
通常のブレンドと深煎りブレンド。
100gあたり650円〜。
ラテも、深煎りと浅煎りの豆から選ぶことができました。
ドリップバッグのパッケージも秀逸。
オシャレさだけでなく、ちゃんと「コーヒーを伝えよう」という思いも伝わってきます。
商売上気になった点
販売カウンターとイートインスペースは、入り口も別々に分かれていました。
こうすることで、テイクアウトや豆売りのお客様も通いやすくなっていて、非常に参考になりました。
一方で、コーヒーの豆売りのディスプレイに力を入れている割には、その効果が発揮しきれてないな、とも感じました。
多分、スイーツの方が目立っていること、お店の雑多さで豆売りのディスプレイが埋もれていること、などが原因かと思います。
また、あの作りであれば、販売カウンターの部屋のドアは開放したままの営業が良いのではと思いました。
平戸観光の際には、是非訪れて欲しいコーヒー店でした。
ショップデータ
マメルクコーヒー
営業時間:9時半〜19時(日曜のみ8〜17時)
定休日:月・火
»お店公式Instagram
COFFEE MUSUME(長崎県 波佐見町)
有名な有田焼の分派って言っていいのか分かりませんが、県境を挟んで、佐賀県側が有田焼、長崎側が波佐見焼き、という感じです。
間違ってたらすみません。
その波佐見焼きの町外れ、ビニール畑と山に挟まれたロケーションに、やたらオシャレなロースタリーがあって、少しシュールな感じもじました。
お店の特徴
広い店内と広いテラス席があり、席からは畑や山々が見渡せる、というロースタリーカフェです。
コーヒー豆の注文焙煎やドリップバッグの販売もあり。
フードメニューやグッズ類も充実しています。
パンがおいしかった記憶があります。
総合力の高いカフェでした。
コーヒーの特徴
つまり、注文後の焙煎に対応してくれます。
見た限り、すでに焙煎済みの豆の販売もやっているようでした。
100gあたり648円くらいから。
豆の品質に関しては、情報が少なくて判断がつかなかったです。
商売上気になった点
店内に入ると、まず目につくのがグッズ類です。
カップやトートなど、色々とカラフルに揃ってました。
気になったのは、パッと見た感じの印象が、コーヒー豆売りに力を入れている雰囲気ではありませんでした。
ショップデータ
COFFEE MUSUME
営業時間:9時半〜17時
定休日:水
»お店公式HP
UNZEN 山頂珈琲(長崎県 雲仙市)
数年前よりメールでやりとりさせていただいている方が営むコーヒー店。
オープン準備をしているとのことでしたので、お邪魔させていただきました。
応援したいな、と思って行ったのですが、逆に色々とこちらが勉強になることばかりでした。
お店の特徴
温泉街散歩のついでに、雲仙登山の帰りに、気軽に寄ることができます。
店内にはカウンター席とテーブル席とがあり、コーヒーはもちろん、チーズケーキやカレーなどのフードも提供するとのことでした。
特徴はなんといってもオーナーご夫妻です。
非常にホスピタリティ溢れる優しい人柄で、コーヒーのことはもちろん、雲仙の山のこと、趣味とされる音楽のことなど、色々とお話ができるかと思います。
コーヒーの特徴
ブレンドなど飲ませていただきましたが、非常に優しい味で、誰が飲んでも美味しいと感じると思います。
シングルオリジンの豆も取り揃え、自分の好みを気軽に相談できる雰囲気です。
パッケージはカラフルで表示も分かりやすい。
限定ブレンドの金色パッケージなどもあり、見ていて楽しかったです。
焙煎機は、大阪の煎りたてハマ珈琲さんの1kg釜。
YouTubeで有名な方です。
使い勝手を聞いたところ、私も欲しくなりました。
商売上気になった点
印象に残る点は、ご夫婦が本当に楽しそうに準備を進めていたことです。
準備はかなり以前からされていたようで、初めは自宅で焙煎して会社の人に飲んでもらうことから始まったとのことでした。
その後、スーパーなどに置かせてもらったり、催事場的なところにスポット出店したり。
そこでのお客様とのやりとりなどを楽しんでおられるご様子でした。
着々と商売の成功体験を積み、お客様も獲得し、リスクがほぼ無い状態での開店を向かえることができたようです。
本来、商売はこうあるもの、という光景を見させてもらいました。
私も後を追いたいと思います。
ショップデータ
UNZEN 山頂珈琲
営業時間:10時〜18時
定休日:水・木
»お店公式HP
五島列島に行きたいので来春に来るかもしれません。
また別のお店にも行ってみたいと思います。