カフェがホームページを開設して、ネット通販をやりたいのであれば、多くの選択肢があります。しかし、個人でカフェ開業する場合、ネットショップの構築にあまり多くのお金はかけられません。そうなると、自分で作成して開設する必要があります。
こんなとき、ホームページの開設など全くやったことのない人からすれば、どうすればいいか分からず途方にくれる、なんてことになるのではないでしょうか?
カフェ開業 ホームページとネットショップの3つの作り方
個人でカフェを開業する人向けに、お金や手間をなるべくかけずにホームページとネットショップを開設する方法を、3つのパターンで解説します。
難易度・料金ともに①→③と順に上がっていきます。
3つのパターン
- ホームページ、ショッピングサイトともに無料サービスを使用する
- オリジナルドメインでホームページ作成、ショッピングサイトは無料サービスで開設
- オリジナルドメインでホームページ作成、その中にショッピングサイトを組み込む
インターネット上の住所にあたります。URL、アドレスのことです。オリジナルドメインとは、○○.jp、○○.comなど、お店独自のアドレスを持つことを言います。これがなぜ重要かというと、お店の信頼性につながったり、Google検索で上位表示を狙えたりするからです。
無料のHP作成サービスやショッピングサイト作成サービスを利用すると、オリジナルドメインではなく、wix.comや、base.comのように、そのサービスのドメインを利用することになります。
それでは、カフェ開業する方向けに、3つのネットショップの作り方を解説していきます。
①ホームページもネットショップも無料で開設&運用
または、開業当初は忙しいので、無料サービスで手軽に開設し、後でオリジナルドメインのページを作成するまでのつなぎとして考えても良いでしょう。
無料でホームページやネットショップが作成できるサービスがありますので、それを利用します。それぞれで、無料サービスを利用して開設して、それらをリンクで繋いで運用します。
無料でホームページを作成できるサービス
ペライチ
・・・国内大手です。無料プランがあり、簡単にHPを作成することができます。有料プランにグレードアップすることができ、オリジナルドメインやショッピング機能に対応してくれます。
wix
・・・世界で最大のユーザー数を誇る無料HP作成サービスです。直感的な操作で簡単にHPを作ることができます。
決済手数料とは6.6%であれば、1万円の商品が売れたら660円がBASEの取り分になる、ということです。料金的にはSTORESがお得ですね。使い勝手もそんなに変わりません。
BASEは、インスタでの販売が簡単だったり、オリジナルTシャツやグッズも製作〜販売まで一気にできます。ショップ運営を楽しく、簡単にさせてくれます。STORESは、決済や振り込みの手数料が安かったり、ペイパルなど決済手段が多かったり、機能面が充実している印象があります。
正直、どちらも変わりませんので、好きな方を選んでよいかと思います。BASEの方がやや使いやすい&分かりやすい印象があります。
無料でホームページを開設し、基本的な店舗情報やお店の写真を掲載します。
その中でネットショップへのリンクのボタンなどを設置し、そこからBASEやSTORESで作成したショッピングページに移動できるようにして、完成です。両方を開設するのに、半日もあれば十分かと思います。そのくらい、簡単です。
HP・ショッピングサイト両方で無料サービスを利用するデメリット
デメリットは3つ考えられます。
- 検索で上位を狙いにくいこと。
- ドメインがオリジナルではないので、見栄えが悪くて少し安っぽい印象をお客様に与えること。
- ショッピングサイトで売上がたったとき、決済手数料が最低でも5%〜7%程度かかること。
「カフェ+○○(地名)」などで上位表示を狙いたいところですが、無料サイトだと難しい面もあります。ただ、今は別にGoogleマップで対策したり、SNSを活用したりが集客のメインとなってきてますので、今後はあまり気にしないで良いかもしれません。
あまりそこまで気にすることはないとは思いますが、個人経営のお店っぽい印象は実際にありますね。
これは他のプランの1.5〜2倍程度と少し高めです。無料のショッピングサイト開設サービスは、この手数料から利益を得ているからです。
カフェ開業当初は色々と忙しいですし、売上も安定しません。その為、当面はこの無料サービスをフルに活用するので全く問題ありません。店が軌道にのったころに、オリジナルドメインでのホームページ開設を検討すればOKです。
②オリジナルドメインでHP開設、ショッピングサイトは無料

これは、できれば実現したいことですね。お店の信頼性向上にも繋がります。ちなみに、このブログもオリジナルでaforoaster.comというドメイン名です。
最初からオリジナルドメインは使いたい。でも、手間と費用のかかるネットショップ開設は当面は無料サービスでやっておいて、軌道に乗ったら自分のサイト内でのショッピングページ作成を検討しよう、という方には、こちらの方法がおすすめです。
オリジナルドメインでのホームページ開設作業は、専門的な知識を持っている人ではないと難しいイメージがあります。その為に、ホームページ作成を外注するのが一般的で、ボリュームによりますが20万〜50万くらいの費用が発生していました。ただし、現在では分かりやすいやり方がネット上で公開されており、素人でも普通にホームページを作成することができるようになっています。
オリジナルドメイン開設手順
オリジナルドメインでホームページを作成する手順としては次の通りです。
- サーバーを契約
- オリジナルドメインを取得
- WordPressインストール
- WordPressにテーマをインストール
- ホームページ作成
色々と難しい単語が出てきますね。サーバーとは、ハードディスクのような記憶装置のようなイメージで大丈夫です。その中にホームページを開設して、運用します。ホームページが家ならば、サーバーは土地、ドメインは住所、です。
WordPressとは、サーバー上で動かすOSみたいなものです。WordPress上で動くホームページのテーマは多く発売されており、それを使えば素人でもキレイなホームページを作成できます。
少し慣れが必要ですが、早い人で3日程度、通常でも1週間あれば作れます。

オリジナルドメインでホームページ開設にかかる費用
オリジナルドメインでホームページ開設にかかる費用は、総額で3万〜4万円程度です。
費用内訳
- サーバー契約
- ドメイン取得
- WordPressテーマ
・・・開設事務手数料3,000円、月々1,000円程度。
・・・300〜1,000円程度/年。
・・・有料テーマは多くの種類があります。15,000円〜35,000円程度です。
ショッピングサイトに関しては自分で構築するのは無理ですので、BASEやSTORES
を利用します。リンクを貼って自HPからそちらに流せるようにします。また、BASEで掲載した商品を、自サイトに埋め込む方法もあり、簡単にコピペで自HPに商品を貼り付け、リンクを貼ることができます。
BASEの商品ページ埋め込みを利用すると、このように自店のホームページ内で商品を表示されます。マウスのカーソルを合わせると、BASEのロゴが見え、クリックするとBASEのページに行くようになっています。
自分でホームページを開設するメリット
オリジナルドメインのホームページを自分で作ることのメリットは主に3つあります。
- HP運用費用が最低限度まで安くなり、スキルが身につくこと。
- 検索上位を狙って集客に有利なこと。
- 自分のサイト内で簡単に商品を販売できること。
何か新しいサービスを開始したいとき、自分ですぐホームページをいじることができるのは、楽しいですし、強みにもなります。ホームページは運営していくなかで色々と変更や追加をしたくなるものです。外注しているとその都度、費用が発生することになり、これがかなりストレスになります。
例えば、Googleで「カフェ ○○(地名)」で検索したときに、自分のお店を表示させるように働きかけることができます。
ホームページ内に設置した商品紹介ボタンからBASEで開設したページに行けるので、商品購入にも繋がりやすいです。
自分でホームページを開設するデメリット
最初の開設に、時間と手間がかかります。慣れている人であれば1日で大丈夫ですが、初めての人だと1週間くらい見込んだ方がいいでしょう。
サーバー代やWordPressのテーマ代など、少し費用もかかってきます。
無料で簡単にできるサービスがあるなかで、オリジナルドメインに手間と費用をかけてまでやる価値があるか、上記のメリットを十分に検討してみてください。
ただし、本気でホームページで集客してネットショップで売上を作りたいならば、取り組む価値があります。マッチョな方法ですが、頑張りましょう。大丈夫、ノウハウはネット上に落ちています。
③オリジナルドメインでホームページを開設、その中にショッピングサイトを作る
これは通常の企業のサイトと同水準ですね。オリジナルのドメインでホームページを開設し、その中にショッピングできるページを作ります。
一番難易度が高いです。と言っても、オリジナルドメインでホームページを開設できたな人ならば簡単。ショッピング機能を組み込むだけです。
オリジナルドメイン&ショップ開設の手順
上記無料ショッピングサイト(BASE)利用の部分を変更し、自分のホームページ内にショッピング機能を組み込みます。ここではShopifyLiteのシステムを利用します。
手順は以下の通りです。
- サーバーを契約
- オリジナルドメインを取得
- WordPressインストール
- WordPressにテーマをインストール
- ホームページ作成
- Shopify
Liteプランのアカウント開設
- ホームページ内でショッピングページを作る
今回の方法では、⑥と⑦が加わりました。
Shopifyとは、世界的なショッピングサイトのサービスです。BASEが国内最大手だとすれば、Shopifyは世界最大手です。
Liteプランがあり、ショッピングカート機能を月9ドルで利用することができ、自分のホームページ内に組み込むことができます。決済手段も豊富で、BASEやSTORESより豊富。しかも決済手数料も3.4%〜と業界最低水準です。
インスタやFacebookとの連携機能もあります。また、商品や顧客管理にも優れていて、ネットショップを本格的に運用したい方向けのサービスとも言えます。
自分で作ったホームページに、Shopifyのショッピングカートを組み込むと、次のように表示されます。
参照:アフロ豆
※稼働しているショッピングカートですので、実際に購入できてしまうのでご注意ください。笑
このようなショッピングカートを実装させるサービスは、世界的に有名なShopify
と、国内でメジャーなペライチがあります。
Shopifyはライトプランで月9ドル。2週間の無料トライアルあり。
ペライチはライトプランで月1,000円。30日間の無料トライアルあります。
月々の料金も決済手数料も、ほぼ一緒です。
自サイト内にショッピングページを作るメリット
メリットは3つあります。
- ネット通販で売上げを作りやすい
- 最小のコスト
- 信頼性が獲得できる
検索からHPにアクセスを集め、アクセスの多いページ内で商品を販売することもできます。決済手段も多くお客様にとって使い勝手が良いです。また受注管理機能も優れていて分かりやすいので、運用にストレスがありません。
外注することなく、全て自分でできますので、新商品などの投入もスピーディです。
月々にかかる費用を約2,000円に抑えることができます。(内訳・・・サーバー代1,000円弱、ShopifyLiteプラン9ドル)
無料でHP作成し、ショッピングサイトはBASEを利用の場合はランニングコストは無料ですが、決済手数料が6.6%かかってきます。月3万円以上の売上げが見込める場合、こちらのやり方が最小のコストになります。
大手の企業と同じようなホームページとショッピングサイトのつくりなので、見栄えがよく信頼性獲得に繋がります。
自サイト内にショッピングページを作るデメリット
- 開設に手間がかかる
- ランニングコストがある
なんだかんだ、ドメイン取得〜ショッピング機能実装までは手間がかかります。
初めてやる方は、半月くらいの構築期間を見ておいた方が良いでしょう。一度やった人ならば、3〜5日程度の作業ボリュームです。
最低限とはいえ、月々2,000円のランニングコストは発生します。
オリジナルドメイン&ショップ開設で手間をかけない方法(有料)

でも、オリジナルドメインのホームページとショッピングサイトは持ちたい!
オリジナルドメインでのホームページ開設と、そこにショッピング機能を実装するサービスは、世の中に多くリリースされています。その多くは約2,000〜3,000円/月程度のサブスク型の値段設定になっています。
代表的なサービスを挙げてみます。
ペライチのビジネスプラン
Z.com Studioのビジネスプラン
両方とも料金は月2,980円です。
費用はかかりますが、
- ホームページの開設
- ショッピングカートの実装
- ショッピングサイトの運用
まで一気通関にできますので、非常に分かりやすくて楽です。サービスによっては無料期間などもありますので、お試しで使うこともできます。
具体的に、以下の工程を省くことができます。
- サーバーを契約
- オリジナルドメインを取得
- WordPressインストール
- WordPressにテーマをインストール
自分で全て構築してもサーバー代などで月々2,000円はかかるので、これら有料のサービスとの差額は1,000円程度です。月1,000円の差って、結構、微妙な値段ですよね・・・。
有料サービスは国内最大規模のペライチが有名です。
月2,980円のビジネスでショッピングサイトまで全て作成でき、運用できます。決済手段もクレジット、コンビニ、ペイパルなど豊富で、決済手数料も3.5%と良心的ですね。
※レギュラープラン以下ではネットショップの運用はまともにできませんのでご注意ください。

カフェ開業 ホームページとネットショップの3つの作り方 まとめ
カフェ開業準備中や開業直後はとにかく時間がないもの。
一番てっとり早く簡単に開設したいのであれば、ペライチで無料HPを作成、BASE
でネットショップ開設するのが良いかと思います。後々ネットショップの売上げが見込めるようになったら、ペライチの有料プランに移行してオリジナルドメインでのHPとネットショップ開設に切り替えるのもアリ、ですね。
今回解説した3つの方法と、それにプラスして有料のHPとショッピングサイト開設サービスの代表としてペライチを比較してみました。
手数料から考えると右ふたつが有利ですね。ネットショップの売上が3万円以上見込めるようでしたら、こちらの2つが候補になるかと思います。
集客に強いのは、真ん中の2つです。SEO対策とは、Google検索で上位をとって集客に活かす対策です。WordPressの有料のテーマはSEOに強いものが多いです。
全ての項目を両立させたいなら、ペライチなど有料サービスが良いのではと思います。
手間はかかっても、自分のスキルを向上させ、SEO対策を学んでネットで集客することを重視する方は、サーバーを借りて自分でオリジナルのホームページを作ってしまいましょう。ショッピングサイトは後に作っても問題ありません。
少し費用はかかりますが、ちゃんと運用すればすぐに元はとれます。ワードプレスに慣れる必要がありますが、完全素人でも、1週間あればそれなりのサイトを作ることができます。
SEO対策などを学び、自分のHP内でブログを書いて検索からのアクセスを集められるようにもできます。難易度は高いですが、正しい努力で1〜2年取り組めば、必ず成果は出せます。アクセスがあるページでコーヒー豆やグッズを販売し、売上が自動で作れるようになります。

難しいことはしたくないけど、ネットショップには力を入れて売上を作っていきたいと思うようでしたら、最初からペライチなど有料サービスでの開設が効率が良いです。
簡単にだれでも開設や運用ができることがいいですね。ランニングコストこそ月々2,000円ほどかかりますが、ネットショップの売上を作ることができれば、気にならない金額です。開設や運用が楽なこと、決済手数料が安いことも魅力です。ただし、ブログは別に開設する必要があります。

ご自身のカフェ運営スタイルに合わせて、検討してみてください。
今回は以上です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ショッピングカート実装サービス
ペライチ
ShopifyLite
HP、ショッピングサイトのオールインワンサービス
ペライチ
Z.com Studio
