【コーヒー豆解説】エチオピア産 モカイルガチェフェって?
エチオピアの南部シダモ地区イルガチェフェ地域(郡)で生産されたコーヒー豆。アラビカ種です。
高いグレードの豆が選別・出荷されるようになってから、その品質の高さと強い個性をもつ風味が話題となり、世界中のバイヤーが殺到しました。今では確固としたブランドになっています。
主に浅煎り〜中煎りで飲まれます。
浅煎りならフルーティ
中煎りならワイニー
深煎りなら豊かなコーヒー感
それぞれ異なった特徴を引き出せる、スペックが超高いオールマイティな豆です。
野球で例えるなら、大谷選手のようなコーヒー豆。浅煎りと深煎りの両方で美味しい豆って、なかなか無いんです。そういう意味でも、特別なコーヒー豆。
モカイルガチェフェのコーヒー豆 特徴
エチオピア最高峰、
いやアフリカの最高峰、
いや世界最高峰のコーヒー、
モカイルガチェフェの特徴を詳しく見ていきましょう。
モカイルガチェフのコーヒー豆 風味
ひとくくりにイルガチェフェといっても、色々な地区があり、風味も千差万別。色々な品質、様々風味があって当たりハズレが大きいです。
柑橘系(と言うよりレモンティのような風味)、ベリー系、ピーチ、マスカット、ワイン、と様々な果実味を持つ豆があります。香りの強さはコーヒーのなかでも突き抜けており、長く続く爽やかな後味も特徴です。
モカイルガチェフェ 種類
アラビカ種ですが、エチオピアの在来種で色々な品種が混ざっています。単一ではありません。
モカイルガチェフェは細かく地区(組合)に分かれて出荷されており、色々な地区(組合)の名前を持つイルガチェフェがあります。日本に入ってくるイルガチェフェも種類が多く、さらに毎年の入れ替わりも激しいです。また、同じ地区の生産であっても、年によって当たりハズレの差が大きいです。
精選方法もウォッシュドとナチュラルがあり、風味がかなり変わってきます。個人的にはせっかくの香りを楽しみたいので、クセが強いですがナチュラルが好きです。
モカイルガチェフェの生産地
モカイルガチェフェという名前の由来は、地域名(村の名前)と言われています。正確には郡にあたる単位の地域のようです。イルガチェフェとは現地語で「湿地とその草」という意味だそうです。
標高は1,750〜2,200mと、とても高いです。ここまで平均値が高い標高の生産地は、あまり見かけません。豊かな水源に恵まれ、土壌も肥沃、昼夜の寒暖差も大きく、コーヒー栽培に最適です。
小規模農家が近くの精選工場に持ち込み、そこで色々な豆が混ざります。その為に品質が安定しない傾向が。この工場毎で地区別・グレード別に仕分けられて出荷されています。
首都アジズアベバからイルガチェフェ地区までの間には治安が悪い地域があり、実際に陸路で行くとなると危険を伴います。
モカイルガチェフェのグレード(等級)
G1〜というグレードによって分かれており、日本にはG1〜G4まで入ってきています。これは欠点豆の混入率によってグレードが分かれます。G1が一番品質が良いとされています。
豆の大きさ、標高、風味などの品質によって決まるグレードではありません。単純に欠点豆の混入率のみで決まります。よって、G2の豆でも美味しい豆は美味しいですし、G1の豆でも美味しくないものもあります。一般的に、G2以上なら味もクリアで、スペシャルティとして扱えることが多いです。
おすすめのイルガチェフェ
数多く種類のあるイルガチェフェのなかで、おすすめのものをピックアップします。アフロによる独断と偏見です。
モカイルガチェフェ コンガ
ウォッシュドならキレイなワインのような風味、ナチュラルなら濃厚なベリー系の風味です。コンガG1のナチュラルはTOP OF TOPの突き抜けた品質です。
モカイルガチェフェ コケ
強烈な香りとボディ。完熟した果実を感じる風味です。コンガと並び、ツートップの品質。浅煎りから深煎りまで、楽しむことができます。
モカイルガチェフェ セレモニー
兼松が輸入。ナチュラルはピーチのようなやさしい風味。ウォッシュドは紅茶のようなとても上品な味です。「なら最初っから紅茶を飲むよ!」っていう意見もあるかと思いますが、分かります。
モカイルガチェフェ コチャレ
丸紅をはじめいくつかの商社が取り扱ってます。柑橘系の風味。ナチュラル・ウォッシュドともにそれなりに良いです。スペシャルティコーヒー専門店ではよく見かける豆ですが、ツートップと比べると少し落ちます。(ただ、2019年のコチャレのナチュラルは今までに無く抜群の美味しさでした。)
イルガチェフェの品質はバラツキが大きい
イルガチェフェの品質は本当にピンキリです。
「モカイルガチェフェ」としか表示されていないヤツが売っていたら、要注意。「麦茶かよ!?」って思ってしまうほど、薄い風味の地雷のような豆もあります。(決して麦茶をディスってる訳ではわりません)
「モカイルガチェフェ ○○」と、ちゃんと組合名まで明示されているヤツが安心です。といっても、ここまでこだわって見ても当たりハズレはあります 泣
まとめ 【コーヒー豆解説】エチオピア産 モカイルガチェフェ
エチオピア産モカイルガチェフェのの解説は以上です。
ス○バやカ○ディでは、高品質なイルガチェフェは手に入りません。
専門店では、モカイルガチェフェ○○って名前で売っていますので、その風味をチェックしてください。
ベリー系やピーチ系の風味なら大当たりの可能性が。柑橘系や紅茶系の風味なら中当たりっといった感じでしょうか(超個人的見解)。
価格は100gあたり600〜1,000円程度かと思います。
浅煎りから深煎りまで、まんべんなく楽しめます。オーダー焙煎をやってくれるお店があれば、色々な焙煎度合いを試してみると面白いですよ。
今日のところはこんな感じです。
ありがとうございました!