- 産地
- 焙煎のレベル
- 品種
- 生産方法
コーヒーショップに行くと、色々と情報が多すぎて複雑です。そもそも、コーヒーの淹れ方もひとそれぞれ違います。この為、コーヒー豆選びって初心者の方は難しく感じてしまいがちです。
そこでこの記事では、コーヒー豆の選び方を基礎から解説しています。
- 初心者向けに、失敗しない為のここだけは抑えて欲しいポイント
- 中級者以上向けに、自分に合った最高のコーヒー豆の選び方
これらをまとめてみました。
先日、動画でもアップしました。初心者の方向けに限定した内容になっています。
記事を読むのがめんどくさい方は、こちらをどうぞ。
今回の記事を読むと、初心者でもコーヒー豆選びに失敗しない簡単な方法が分かります。また、コーヒーにこだわりたい人なら、きっと最高の1杯が見つかるヒントが得られます。

コーヒー豆の選び方
コーヒー豆の選び方のポイントは、主に7つのポイントがあります。
全部を一気に覚える必要はありません。
- 飲み方で選ぶ
- 自分の抽出方法で選ぶ
- 焙煎の度合いで選ぶ
- 産地で選ぶ
- コーヒー豆のグレードで選ぶ
- コーヒーの生産方法で選ぶ
- コーヒー品種で選ぶ
重要なものから上から順に並べました。
初心者の方は①〜③を、中級者以上の方は④〜のポイントをチェックすると良いかと思います。それぞれ、解説していきます。
【初心者向け】失敗しないためのコーヒー豆の選び方

- 飲み方で選ぶ
- 自分の抽出方法で選ぶ
- 焙煎の度合いで選ぶ
この3つです。
これらを気にするだけでも、コーヒー豆選びで失敗することが無くなります。
①飲み方で選ぶ
ホットかアイスか?
ミルクを入れるか?
このような飲み方によって、豆選びは変わってきます。
アイス用であれば極深煎りを。ミルクを入れるのであれば、一般的には深煎り寄りの豆がおすすめです。
ただ、浅煎りのコーヒーにミルクを入れる方も最近は増えています。この場合、ミルクティーの様な風味になります。
②自分の抽出方法で選ぶ
エスプレッソ・ペーパードリップ・フレンチプレスなど、様々な抽出方法があります。
あまり気にしなくて良いですが、エスプレッソで飲まれる方だけ少しご注意。エスプレッソは主に深煎りのコーヒーが使用されます。焙煎度合いで言うと、フレンチ〜イタリアンローストです。
ただし私はフルシティの豆もエスプレッソ用としておすすめしています。豆の個性がより楽しめるからです。

③焙煎の度合いで選ぶ
初心者の気にするべき最大のポイントは焙煎の度合いです。
焙煎が浅いものは
酸味が多く、苦味が少ない。
焙煎が深いものは
苦味が多く、酸味が少ない。
まずは、この傾向を覚えて下さい。
焙煎の度合いは主に7つのレベルのものが市販されています。それぞれの味の傾向を表にまとめました。


初心者向けコーヒー豆の選び方 まとめ
①飲み方・・・アイスか、ホットか?
②抽出方法・・・エスプレッソか?
③焙煎の度合い・・・浅煎りか、中煎りか、深煎りか?この3つのポイントで選ぶと、コーヒー豆選びが失敗しない。
【中級者以上向け】最高の1杯と出会うコーヒー豆の選び方
産地や豆のグレード、生産方法などをチェックし、自分の味覚にフィットする最高の1杯を見つけましょう。
④産地で選ぶ
ブラジルやエチオピアなど国や地域によっておおまかな風味の傾向があります。
同じ国でも地方や農園で味の差が出たりも、もちろんありますが、ここではまずざっくりと世界を4の地域に分け、その味の傾向を説明します。
南米
標高が低い産地が多い為、一般に華やかな酸味が無い。ナッツ系の風味でコーヒー感が強い。
ブラジル
コロンビア
エクアドル
ペルー
中米
華やかで軽く明るい酸味があり、フローラルな風味が特徴。
グアテマラなど一部では強いボディを持つ豆も。
グアテマラ
メキシコ
コスタリカ
ホンジュラス
エルサルバドル
ニカラグア
パナマ
アジア
深めの焙煎で真価を発揮し、ボディが強いことが特徴。
華やかな風味には欠けるが、コスパは良い国が多い。
インドネシア
パプアニューギニア
タイ
中国
ベトナム
東ティモール
アフリカ
浅煎りから深煎りまで対応できる、実の締まった豆が多い。
多様な果実味を感じさせ、風味の特徴が強い。
エチオピア
ケニア
タンザニア
ルワンダ
ブルンジ
コンゴ
マラウィ

⑤コーヒー豆のグレードで選ぶ
コーヒー豆のグレードは一般的には以下の4つに分けられています。
- スペシャルティ
- プレミアム
- コモディティ
- ローグレード

スペシャルティコーヒーは普遍的な国際基準ではありませんが、その生豆評価基準はかなり普及しています。スペシャルティのなかでもクオリティの高い豆は品評会(カップオブエクセレンス)で受賞され、高値で取引されるような仕組みにもなっています。
ただし、プレミアムやコモディティコーヒーのなかにも抜群の風味を持つコーヒーもあり、絶対的な評価基準ではありません。
スペシャルティコーヒー
特別な生産条件が生み出す際だった風味を持つコーヒー。
豆の個性が際立ち、風味が豊か。Top of top の品質。
プレミアムコーヒー
生産地域や農園などが限定されている特殊なグレードのコーヒー。
コモディティコーヒー
産地規格のみで最も多く流通するグレード。
ローグレード
安価な低級品のコーヒー。
ロブスタ種も含まれ、インスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使用される。
⑥コーヒーの生産方法で選ぶ
生産方法で選ぶ、というのも一つの方法です。ただし、地域ほどの違いは生み出せません。
同じ農園の同じコーヒー豆でも、生産方法の違いで分けて販売されていることもあります。
一般的に精製方法にて分けられ、次のような表記があります。
ウォッシュト
最もポピュラーな精製方法。
コーヒーの果肉を取り除き、水洗いなどでキレイにしたあとに乾燥させる方法です。
欠点豆の混入も防ぎ、味もクリーンになる。しかし個性が弱くなる傾向も。
ナチュラル
コーヒー豆の果肉を付けたまま乾燥させ、その後脱穀・精製する方法です。
果肉の風味が残り、個性が強くなる傾向があります。
欠点豆が混入しやすく、味のクリーンさが損なわれることも。
ハニープロセス
果肉を一応除去はするが、ある程度は残したまま乾燥させる方法。
個性が強く打ち出され、甘みが増すと言われている。
どの程度の果肉を残すかによって、
ホワイトハニー
イエローハニー
レッドハニー
ブラックハニー
と分けられる。
管理が難しい為、失敗すると味が濁ることも。
デカフェ処理
コーヒー豆からカフェインの成分を除去する方法。
いくつか方式はあるが、おすすめはウォータープロセス。化学薬品を使わず、安全にカフェイン成分だけを除去。豆の風味はそのまま残るので、普通に美味しい。
⑦コーヒー品種で選ぶ
コーヒー豆の品種が、味にどれくらい影響するかというと、何とも言えません。
ティピカ種やブルボン種という、コーヒーの原種に近い種の方が、風味が豊かで味が良いという人もいます。ただし、この説はかなり乱暴な気がします。
ひとつ言えることは、品種よりも気候や土壌などコーヒー豆の生育環境の影響の方が、大きいです。
例えばブルーマウンテン。ジャマイカのコーヒーで、主に浅煎りで飲まれます。この苗が、インドネシアに移植されて生産が始まりました。すると、こちらで採れたコーヒー豆はアジアっぽい風味になり、深煎り向けの豆となりました。ジャマイカとインドネシアとで、同じ品種でも風味は全く異なる結果となりました。
なので、基本的には品種は気にしなくて良いです。
しかし、なかにはゲイシャ種などのように、明らかに他の品種とは風味の違うものも存在します。(しかしそのゲイシャ種も、育つ環境によってかなり風味が変わります。)
品種はあまり気にしなくても良いものですが、ゲイシャのような希少種の名前をいくつか覚えておくと、コーヒー豆選びが楽しくなるかもしれません。

中級者向けコーヒー豆の選び方 まとめ
④産地で選ぶ・・・南米、中米、アジア、アフリカ
⑤グレードで選ぶ・・・スペシャルティ、プレミアム、コモディティ
⑥生産方法で選ぶ・・・ウォッシュト、ナチュラル、ハニー
この3つのポイントが分かるようになると、自分にとって最高の1杯見つける手がかりになります。
コーヒー豆の選び方【チャート】
コーヒー豆の選び方を分かりやすくチャートにしてみました。初心者の方は、まずはこの表を参考にしてみてください。

コーヒー豆の選び方 まとめ
初心者の豆選びのポイント
①飲み方・・・アイスか、ホットか?
②抽出方法・・・エスプレッソか?
③焙煎の度合い・・・浅煎りか、中煎りか、深煎りか?
中級者の豆選びのポイント
④産地で選ぶ・・・南米、中米、アジア、アフリカ
⑤グレードで選ぶ・・・スペシャルティ、プレミアム、コモディティ
⑥生産方法で選ぶ・・・ウォッシュト、ナチュラル、ハニー
価格で選ぶのは危険
コーヒー豆は、価格と味の良さは必ずしも連動しません。
価格が決まる要素として、
- 生産国の人件費の高さ
- 日本までの輸入コスト
これが大きく左右し、味と関係ない部分の影響が大きいからです。
なので、
安くて美味しいコーヒー豆は存在しますし、
逆に高くて美味しくない豆もあります。
コスパにこだわるのでしたら、是非コチラの記事を読んでみて下さい。

コーヒー豆は鮮度が重要
コーヒー豆選びにおいて大切なのは、鮮度です。焙煎後、良い状態で飲むことができるのは3週間程度です。
そして香りのピークは焙煎後3日目〜5日目くらいと言われています。この最高の状態で飲むコーヒーは格別なものがあります。是非このタイミングのコーヒーを楽しんで欲しいです。
その為、焙煎日の表示があるコーヒー屋さんでの購入をおすすめします。
コーヒー屋にとって焙煎日の表示は勇気のいることです。古い豆が売れなくなり、ロスになるリスクを抱えることになります。それでも表示に踏み切るのはプロ意識や誠実さのあらわれです。そんなお店は信頼できます。
是非、上記の選び方のチェックポイントと、焙煎からの鮮度を、意識してみてください。
今日はこんな感じです。
ありがとうございました。
