近年、個人で生産者と繋がり、コーヒー豆を輸入する方が増えています。
お店をやっているなかで、そのような方々からサンプルをいただくことも多いです。
今回は、エチオピアのガルテンビという聞き慣れないコーヒー豆のサンプルをいただきました。
大した期待もなく、何気なく飲んでみたのですが・・・驚きの結果にw
その上で、コーヒーショップとして、この豆を商売のラインナップに加えるべきかどうか。
考えてみます。
エチオピア産コーヒーのガルテンビとは?
ガルテンビとは、
「エチオピアのカッファエリアにて、日本人の輸入主と生産者が二人三脚で生産したコーヒー」
です。
ひとことで言うと、
「エチオピアカッファのプレミアムグレード」
ってところでしょうか?
ガルテンビとは、エチオピアの少数民族の言葉で
「成人の儀式に成功した者」。
輸入主の方の現地での名前だそうです。
綴りは「Galitebe」。
ガリテベと読んでしまいたくなりますが・・w
ガルテンビの特徴
輸入主の方は、取引するにあたって
「農園オーナーの人柄で決めよう」
と思っていたそうです。
情熱を持つ生産者なのに、輸出の機会に恵まれていない方がエチオピアには沢山いるそうです。
そんな中から、二人三脚で生産に取り組み、継続的に取引できる方を探し出したとのこと。
- デンカラム
- ハブタム
という生産者との出会いがあり、現在のガルテンビという銘柄を構成してます。
日本の消費者向けに、そして現地の雇用創出の為、通常よりも念入りに欠点豆の除去を行なっています。
そのため、非常にクリーンなカップが特徴とのことでした。
生豆でも買える
ガルテンビのHPに行くと、焙煎された豆はもちろん、生豆も購入できます。
販売単位は、少量から数キロといった大容量まで様々。
個人で家で楽しみたい方はもちろん、カフェなとお店で使用したい方にとっても、良い選択肢になりそうです。
生豆も10kg〜買えますし、丁寧なことにカッピング用のサンプルまで販売されています。
個人で営むようなマイクロロースターにとっても、使い勝手の良いサイトかと思います。
ガルテンビコーヒーの価格
ガルテンビの気になるお値段です。
ウオッシュトとナチュラルが選べますが、どちらも同じ価格です。
焙煎された豆であれば、
200g・・・1,800円
500g・・・4,000円
1kg・・・7,500円
です。
同じ量でも2種セットにできるので、良心的です。
生豆のお値段は、
100g・・・324円
500g・・・1,512円
1kg・・・2,916円
5kg・・・11,880円
10kg・・・22,680円
となっています。
生豆は、農園(デンカラム・ハブタム)も選べるようになっています。
ガルテンビコーヒーを飲んでみた
だいぶ前置きが長くなりましたが、実際に飲んでみたレビューを書きます。
私が飲んだのは、ハブタム。
ウオッシュトとナチュラル、両方飲みました。
まずナチュラル。
私の好みよりは、やや深めに焙煎されていました。
味わいは、クリアで良質な苦味が印象的。
カカオニブや柑橘系の風味がありました。
美味しいです。
次に、ウオッシュト。
こちらは、クリーミーで滑らかな印象。
意外にも、ナチュラルよりボディを感じます。
風味は、白ワインのような爽やかなフレーバーでした。
そこそこ焙煎が深く入っているのに、このクリーンさは驚くべきことかもしれません。
コーヒーショップは、ガルテンビを商品ラインナップに加えるべき?
それでは、コーヒーショップとして、この豆をお店のラインナップに加えるべきかどうか。
考えてみます。
結論から言うと、場合によってはあり。
です。
最近普及したエチオピアのゲイシャ、
ちょっと前に普及したグジ、
昔から人気のイルガチェフェ、
このあたりのトップオブトップの豆と比べると、やや個性が弱い印象があるかもしれません。
ただ、
「個性が強いこと」がイコールで「高品質」ではないですし、「売れる」ことでもないです。
「エチオピアの強過ぎる個性は少し苦手。
でも、エチオピアならではの爽やかな風味と豊かなボディの両立を味わいたい。」
そんな人には、お勧めできる銘柄かと思います。
そもそも、カッファでこの品質は驚くべきことです。
もっと注目されて良い銘柄かと思います。
生豆のお値段は、10kgで22,680円。
売値や原価率を考えると、ギリギリOKな範囲かと思います。
麻袋単位での購入を打診すると、もっとリーズナブルになるかもしれません。
気になるロースターの方は、問い合わせてみてください。
とても印象的なコーヒーでした。