東北は、職人気質を感じる自家焙煎店が多かった印象です。
その東北の大都市である仙台には、さすがに多くの名店がありました。
当ランキングの基準
本記事のランキングを決定する基準は以下の4つです。
- コーヒー豆売り店であること
- マニア層だけではなく、ライト層を取り込むお店であること
- ユニークでオリジナリティがあるお店であること
- 利用して、気持ちの良いお店であること
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※番外編として、宮城県の他エリアのコーヒー店も紹介しています。
- 第1位 フリゴレス仙台泉店(宮城県 仙台市)
- 第2位 KEYAKI COFFEE 卸町店(宮城県 仙台市)
- 第3位 HONOKA COFFEE 定禅寺通店(宮城県 仙台市)
- 第4位 FLATWHITE COFFEE FACTORY(宮城県 仙台市)
- 第5位 Darestore Coffee Roastery(宮城県 仙台市)
- 第6位 アニーコーヒーロースター(宮城県 仙台市)
- 第7位 FLATWHITE COFFEE FACTORY DOWNTOWN(宮城県 仙台市)
- 第8位 岳山珈琲 榴岡店(宮城県 仙台市)
- 第9位 HILLVALLEY COFFEE LAB.(宮城県 仙台市)
- 第10位 ASH84COFFEE SENDAI(宮城県 仙台市)
- BLUE COFFEE(宮城県 青根温泉)
第1位 フリゴレス仙台泉店(宮城県 仙台市)
仙台市郊外、フラットホワイトコーヒーファクトリーの近くに最高の豆売り店がありました。
小さな焙煎機で、注文焙煎に対応してくれるお店です。
お店の特徴
一軒家のロースタリーです。
テラス席と店内席もあって、コーヒーをその場で飲むこともできます。
フードはあまりなくて、あくまでもコーヒー専門店。
その代わり、豆売りや物販への情熱を感じるお店でした。
コーヒーの特徴
コーヒー豆は生豆でディスプレイされています。
お店の奥にはフジローヤルの焙煎機がありますが、注文に対してはその場で小さな焙煎機で焼いてくれるようです。
ガスコンロを使用した小さな焙煎機は5台並んでいました。
ドリップバッグの作成もしっかりとされており、しかもデザインが面白いです。
注文焙煎を受けて、ドリップバッグも手詰めで・・・。
私が行った時には店員さんが3名いらっしゃいましたが、とても忙しそうでした。
この光景、とても馴染みがあります。
私がやっていたお店も、このような感じだったからです。
商売上気になった点
店内のレイアウト、特にドリップバッグのディスプレイがとてもよかったです。
店内中央に大きな台を作って展示されていました。
ここまで迫力があるディスプレイにすると、いやがおうにも売れると思います。
また、28gのお試しコーヒー豆の販売が、とても良かったです。
見た目も可愛くて、通常の豆売りのパッケージをそのままミニチュアサイズにしたような見た目。
直感的にどんな商品か分かりやすいので、これは素晴らしいアイデア。
しかもその労力のかける方向性が、ちゃんとお客様に向いている。
理想的なロースターかと思いました。
ショップデータ
フリゴレス仙台泉店
営業時間:10時〜18時半
定休日:木曜日
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第2位 KEYAKI COFFEE 卸町店(宮城県 仙台市)
仙台市の郊外、1階がパン屋さん、2階がロースタリーカフェになっている建物がありました。
パン屋さんの中を通って2階に上がるタイプのお店です。
お店の特徴
おしゃれなカフェ風で客席が充実しています。
雨の日の平日昼間に行きましたが、賑わっていました。
飲み比べセットなど、「特別なコーヒー体験を楽しんでもらおう」という姿勢が見える良店です。
また、コーヒーは通常のハンドドリップとサイフォンとが選択できるようになっていました。
スイーツやフードも充実し、スキの無いお店でした。
コーヒーの特徴
特筆すべきは、ブレンド。
そのアナエロビックなど特別なコーヒーが配合されたブレンドがありました。
お値段ももちろん高いですが、最高級のコーヒー豆同士を掛け合わせて、一段上の味作りをする。
そんな野心的なコンセプトがとても素晴らしいと思いました。
こちらのコーヒーは、仙台をレペゼンするコーヒーかと思いますw
商売上気になった点
写真撮っていいですか?
と聞くと、OKもらえたばかりか、
「抽出している様子も是非撮影してください」
とおすすめしていただけました。
ちょっとしたことですが、お客様の満足度向上にも繋がりますし、単純に集客にプラスです。
ショップデータ
KEYAKI COFFEE 卸町店
営業時間:7時半〜17時
定休日:月曜
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第3位 HONOKA COFFEE 定禅寺通店(宮城県 仙台市)
仙台で一番勉強になったのは、こちらのコーヒー店でした。
特にお店のレイアウトが秀逸かと思います。
お店の特徴
繁華街の大通り沿いのロケーション。
とても良い場所ですが、それを活かすようにお店の前面がテイクアウト用のカウンターになっています。
さらに、スイーツが通りから見えるようにディスプレイされていました。
完璧なファサードですねw
店内に入ると、小さいテナントながらもテーブル席が。
壁を背にして座ると、目の前がお店のカウンターです。
そのカウンター一面がディスプレイ棚になっていて、席からはいやがおうにも目に入るようになっていました。
非常に考え尽くされたレイアウトかと思います。
コーヒーの特徴
コーヒーメニューは、アレンジコーヒーなど非常にバラエティ豊かでした。
豆売りももちろんやっていて、定番ブレンドが100gあたり890円。
スペシャルティ専門店の価格帯です。
ドリッパーやサーバーの柄の、スリーブが可愛かったです。
商売上気になった点
お店の外観や店内レイアウトで、ここまで勉強になると思うお店は初めてかもしれません。
1枚ドアの一見入りにくいテナントですが、前面をテイクアウト窓にして、さらにスイーツのディスプレイにすることで、非常に集客力のあるお店となっていました。
このお店のオーナーさんは天才かもですねw
ショップデータ
HONOKA COFFEE 定禅寺通店
営業時間:11時〜18時半
不定休
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第4位 FLATWHITE COFFEE FACTORY(宮城県 仙台市)
さすが大都市仙台。
郊外に大きなロースタリーカフェがありました。
お店の特徴
仙台市内から車で30分ほどでしょうか?
少し高台になっているゴルフ場の隣のロケーション。
大きなお店で、店内席も1階と中2階に別れてありました。
スイーツはもちろん、パスタなどフードも充実。
土曜日に行ったこともあって、とても繁盛されていました。
コーヒーの特徴
店名から想像できるかもですが、ニュージーランドのカフェ文化から影響を受けているようでした。
ドリンクのメニューにそれを感じます。
コーヒー豆のラインナップは圧巻。
それぞれの国の、良いところをピックアップ。
アナエロビックやゲイシャなども取り揃えていました。
焙煎機は、ギーセン。
商売上気になった点
街中で小さなコーヒー豆販売店を成功させて、郊外に大きなロースタリーカフェを作る。
神戸でのTAOKAもそうでしたが、多くのロースターの夢かと思います。
それを実現させているお店でした。
ショップデータ
フラットホワイトコーヒーファクトリー
営業時間:9時〜19時
不定休
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第5位 Darestore Coffee Roastery(宮城県 仙台市)
仙台駅近くの、おしゃれなホテルの2階にあるコーヒー専門店。
美意識が高くてアートの領域まで届くような内装は、岐阜のSHERPACOFFEEROASTERSを思い出しました。
お店の特徴
コーヒー専門店らしく、スペシャルティコーヒーと簡単なスイーツが中心のお店。
豆売りもやっています。
ドリンクメニューは豊富で、チャイの種類まで充実してました。
バリスタセットという、1種類のコーヒーでエスプレッソ・カプチーノ・ドリップと3種類楽しめるメニューがあり、面白かったです。
コーヒーの特徴
入り口に小型の焙煎機が。
ホテル内のテナントで焙煎できるんだ、と驚きました。
コーヒー豆のラインナップは、かなりの高品質。
お値段も100gあたり1,000円以上のものが多かったです。
商売上気になった点
ホテルとコーヒー専門店の組み合わせでは、ナインアワーズというカプセルホテルと、グリッジコーヒーを思い出します。
ただ、あちらは安いカプセルホテル(1泊3000円以下)に高いコーヒー(1杯1000円以上)という、ミスマッチを起こしていました。
こちらは、ホテルの客層に合ったコーヒーの価格帯で、しっかりマッチしていると思います。
壁にはアートが飾られていて、それをしかも販売していました。
お店の雰囲気も良くなるし、アーティストの方の宣伝にもなるし、一石二鳥の取り組みですよね。
私も、これはやってみたいと思っていることでした。
ショップデータ
Darestore Coffee Roastery
営業時間:10時〜16時
定休日:水曜日
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第6位 アニーコーヒーロースター(宮城県 仙台市)
仙台駅から車で20分くらいでしょうか?
小高い住宅地の一角に、とても面白いロースターがありました。
お店の特徴
自宅の敷地内に焙煎小屋、キッチンカー、テントを張った客席、というロースタリーカフェ。
とても面白い取り組みかと思います。
メニューはシンプル。
ブレンドやカフェオレ、シングルオリジン数種類などでした。
もちろん、豆売りもやっています。
コーヒーの特徴
ラインナップは、スペシャルティグレード。
ユーエスフーズの銘柄なので、間違いないやつばかりです。
ドリップバッグの販売や、ギフトの販売などもあるようです。
また、ネットショップにもしっかり取り組んでいらっしゃるようでした。
商売上気になった点
ランニングコストをかけず、無理のない範囲で、自分たちのライフスタイルに沿った商売のやり方。
とても印象的でした。
軽のキッチンカーも、とても良かったです。
これがあれば、お店のカウンター内の代用になりますし、どこかのイベントにも出店できます。
良いアイデア、良い投資かと思います。
ショップデータ
アニーコーヒーロースター
営業時間:11時〜18時
定休日:月曜日
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第7位 FLATWHITE COFFEE FACTORY DOWNTOWN(宮城県 仙台市)
仙台市街の中心にあるロースタリー。
店内が広く開放的で、長く落ち着くことのできる雰囲気があり増田。
お店の特徴
お店に入ってる具にギーセンの焙煎機。
そしてスイーツのディスプレイが目に入ります。
そしてカウンターがあって、その奥に豆の売り場が。
店内奥は客席が広くとられています。
内装にはコーヒー専門店を印象付けるアイテムが散りばめられて、見ていて楽しかったです。
客席にコーヒーの木の苗があったり、壁掛けには額縁に嵌め込まれた麻袋が飾られていたり。
コーヒーの特徴
パッケージが面白くて、全て箱入りになっていました。
ラグジュアリー感がありますね。
ディスプレイでは、香りも確かめられるようになっていました。
商売上気になった点
店内カフェ利用の売上を取りつつ、テイクアウトと豆売りの売上も意識しているレイアウトかと思います。
しかしおそらく、売上の大部分がカフェ利用で占められているのではと思います。
最近の、比較的大きめなカフェロースタリーに見られる傾向です。
豆売りの売上を伸ばすためには、お客様から豆売り店として認知されることがマストです。
その為には、「テナントの面積に占める豆売りのディスプレイの割合が、一定以上必要」という仮説を私は持っています。
そして、そこまでやり切れるお店は、現状非常に少ないです。
ショップデータ
FLATWHITE COFFEE FACTORY DOWNTOWN
営業時間:11時〜19時
定休日:不定休
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第8位 岳山珈琲 榴岡店(宮城県 仙台市)
郊外というか、山の方にある自家焙煎店の2号店?となる市内のお店のようです。
落ち着いた街の一角に溶け込むように佇むお店でした。
お店の特徴
お店周辺を生活圏とする方が、気軽にふらっと立ち寄って一服できる。
喫茶店よりも入りやすいお店でした。
店内はカウンター席中心の小さいお店でしたが、十字路に面した角に大きな窓があって、落ち着けます。
コーヒーとスイーツのみの、シンプルなメニュー構成です。
コーヒーの特徴
浅煎りから深煎りまで、バランス良いラインナップ。
試飲で中煎りのコロンビアを飲みましたが、しっかり苦味を感じました。
また、浅煎りのハイチを注文して飲みましたが、酸味は控えめでバランスの取れた風味。
直火焙煎でしょうか?
やや苦味重視の伝統的な焙煎かもしれません。
商売上気になった点
シンプルな内装なんですが、店名の通り、どこか山小屋を感じさせる雰囲気でした。
コーヒー専門店で、ここまで入りやすい雰囲気と落ち着ける雰囲気を出せるのは、素晴らしいです。
ショップデータ
岳山珈琲 榴岡店
営業時間:11時〜17時30分
不定休
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第9位 HILLVALLEY COFFEE LAB.(宮城県 仙台市)
仙台駅近くのオフィス街にあるコーヒー専門店。
あのミカフェートのコーヒー豆を取り扱っていました。
お店の特徴
オフィスビルのほとりにある小さなコーヒーショップです。
カウンター席中心で、テーブル席も2つ。
本日のコーヒーでは超高品質のコーヒーを500円で楽しむことができます。
店内でピンクブルボンを飲みましたが、2杯分目をビーカーでサービスしてくれました。
これでお値段700円。
私は安いと思いますが、一般の方々はどのように感じるのか興味深いですw
コーヒーの特徴
私に撮っては見慣れたペットボトル入りのコーヒーが置いてありました。
豆から出るガスの圧力で、アロマが豆に強く浸透して残りますので、この方法は本当に素晴らしい。
最近では、缶に入れるロースターも増えています。
エコではないけど。
ペットボトル、真似するロースターがたくさん出てくるかな?と思ってましたが、今のところ私は知りません。
ちなみにビンに入っているタイプのやつは置いてませんでした。
商売上気になった点
一般の感覚からすると少し高めの値段設定ですが、コーヒーが分かる人にとっては妥当、もしくは若干割安感すら感じる価格感。
しかし、これが仙台のお客様にどれだけ伝わるでしょうか?
ここのお店としての発信力が、商売の分かれ目になるかと思います。
頑張って欲しいです。
ショップデータ
HILLVALLEY COFFEE LAB.
営業時間:8時半〜17時(土曜日は10時オープン)
定休日:日曜・月曜
第10位 ASH84COFFEE SENDAI(宮城県 仙台市)
住宅街にある、小さなコーヒーショップ。
子犬をモチーフとした、可愛らしいお店でした。
お店の特徴
店内席はなくて、テイクアウトと豆売り中心のお店です。
綺麗で、あまり商売っ気が無く、まだ比較的新しいお店なのかなと思います。
モチーフの絵柄が、クリームオブクロップコーヒーを思い出しましたw
コーヒーの特徴
秋田のロースターの豆を取り扱っているとのことでした。
どこか聞けば良かった・・・。
なんとなくあそこかな?という気はしますがw
種類も豊富で、ディスプレイも分かりやすくて良かったです。
ご近所さんウケしそうなお店ですので、着実に常連さんが増えているのではないでしょうか?
商売上気になった点
開業のコストをあまりかけていないお店かと思います。
ただ、私は見て何となく分かりますが、一般のお客様にはそうは感じさせない雰囲気でした。
お金をあまりかけない代わりに、ちょっとした工夫の積み重ねでお店が作り込まれていて、それが良いお店感に繋がっていると思います。
個人で開業したい方には、参考になる店舗ではないでしょうか?
ショップデータ
ASH84COFFEE SENDAI
営業時間:10時〜17時
定休日・日曜日
»お店公式Instagram
仙台ではないです。
宮城県と山形県の県境に素敵なお店がありましたので、ご紹介します。
BLUE COFFEE(宮城県 青根温泉)
仙台からは車で1時間ほど。
伊達政宗が愛した温泉街に、とても素敵なロースタリーカフェがありました。
お店の特徴
避暑地にあるような、品の良い山小屋風の別荘がそのままコーヒー店になった様な雰囲気。
11月のアタマに行ったのですがとても寒く、中では暖炉に火が入っていました。
コーヒーとスイーツのみのお店。
スイーツは、プリンやティラミス、チーズケーキなど。
本格的でした。
豆売りもしています。
カウンター席と、テーブル席数組のこぢんまりしたお店です。
でも窓が大きく、外には自然が溢れていて、とても開放的な気持ちになれます。
コーヒーの特徴
コーヒーは中煎り〜深煎りのレンジのようです。
ブレンドの他には、インドネシアやケニアなどの取り扱いがありました。
通販はブレンドのみの販売とのこと。
看板ブレンドを飲みました。
苦味と後味に感じるほのかな酸味。
私の好きなバランス感でした。
バスクチーズケーキとのペアリングは、最高に幸せでした。
商売上気になった点
高地の温泉地ということで、長崎の雲仙山頂珈琲さんを思い出しましたw
この様なエリアではMEO、つまりGoogleマップ対策が集客のキーになるかと思います。
写真掲載点数や口コミも多くて、しっかりと取り組まれている様でした。
またカウンター上でハンドドリップを行っており、それを撮影させてくれました。
SNSで拡散されやすいお店かと思います。
満足度がやばいです!
ショップデータ
BLUE COFFEE
営業時間:11時〜18時
定休日:木曜・金曜
»お店公式HP
職人気質なお店の多い東北エリア。
仙台でも、そのようなお店がたくさんでした。
その気質が、
焙煎に向いたり、
ブレンド作りに向いたり、
パッケージに向いたり、
色々なお店があって、刺激的なエリアでした。