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やなか珈琲は本当にまずいのか?プロ焙煎士がガチ評価してみた

やなか珈琲は本当にまずいのか?プロ焙煎士がガチ評価してみた
アフロ
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東京のコーヒー自家焙煎店といったら、やなか珈琲です。
そのくらい、存在感があるチェーン店になりました。

この記事では、前半ではやなか珈琲のコーヒーのレビューを。
後半では、やなか珈琲店のビジネスの考察をしています。

この記事を書いた人
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やなか珈琲はまずい?

やなか珈琲はまずい?
「やなか珈琲」をググると「やなか珈琲 まずい」がサジェストされます。
これは、多くの人がこのキーワードで検索しているということ。

アフロ
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丸山珈琲とまったく一緒ですねw
有名店であれば、ついて回る宿命みたいなもんです。

やなか珈琲は本当にまずいのでしょうか?
レビューしてみます。

やなか珈琲に行ってみた

やなか珈琲に行ってみた
実際にやなか珈琲に行ってみました。
都内に30店舗くらいあります。
路面店が多いですが、最近は丸井など商業施設の中にも出店してます。

お店は和っぽい雰囲気で親しみやすく、入りやすい雰囲気。
 
店に入ってまず目につくのが、コーヒー豆のディスプレイ。
店に入ってまず目につくのが、コーヒー豆のディスプレイ。
生豆の状態で展示されており、すごく種類が多いです。

 
ドリンクのメニューです。
ドリンクのメニューです。
余計なメニューは一切無く、硬派な感じです。

やなか珈琲のコーヒーを飲んでみた

やなか珈琲のコーヒーを飲んでみた
実際に飲んでみました。
今回飲んだのは、谷千根ブレンドとエチオピア産シダモアランガティ。
ラベルには焙煎日も書いてあって、好感が持てます。

谷千根ブレンドはロースト8。
一般的に言うと、フレンチロースト、深煎りです。

飲んでみると奥行きのある強いコクを感じます。
でも強すぎる苦味などの刺激はなく、どこかマイルドに感じる風味。
酸味もなく、とても飲みやすいです。
多くの人がコーヒーに求める味、という印象がします。

エチオピア産シダモはロースト7。
シティローストです。

飲み口は非常に強い刺激があり、シティローストなのに濃い酸味を感じます。
香りは華やかでフルーティで心地よいですが、味はかなり濃厚で少しキツめ。
薄めにして飲むのが正解かもしれません。

アフロ
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やっぱり、やなか珈琲は深煎りのコーヒーの方が美味しいですね。

やなか珈琲の味の特徴

やなか珈琲のコーヒーの風味の特徴は、

  • 深煎りの豆はボディが強く、でもどこかマイルド。
  • 浅煎りの豆を飲むと、華やかでクリアな風味は感じることはできず、少し濁った酸味を感じる。

こんな感じです。
どちらの豆を飲んでも、この傾向はハッキリしています。

なので、やなか珈琲は深煎りに強く、浅煎りは苦手としている印象があります。

アフロ
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丸山珈琲のような、浅煎りのクリアで華やかな酸味があって、ジューシーなコーヒーを期待する人にとっては、「やなか珈琲はおいしくない。まずい。」になるのかもしれませんね。

しかし、やなか珈琲の真骨頂は深煎りです。
ロースト8(フレンチ)以上のコーヒーであれば、どの豆を選んでもハズレがなく、高いレベルで安定している印象があります。

やなか珈琲は電気式焙煎機で7〜8分という短時間で焙煎していますが、味の傾向はこれが原因かと思います。

電気式焙煎機の風味の特徴とは?

電気式焙煎機での短時間での焙煎は、ボディが強めに仕上がりますが、クリアさは失われます。

豆の成分が化学反応する時間が短いので、酸味成分が綺麗に反応しきれないのかもしれません。
そのため、豆の個性は発揮されにくい傾向もあるかと思います。

風味の長所としては、ボディが強めであること。
あとは強い苦味や酸味など、極端な部分の風味がカットされて、マイルドな風味になることも長所です。
コクは強いけど飲みやすい味わいになります。

短所としては、豆の個性がフルに発揮されないこと。
酸味の味の表現が特に苦手かもですね。

やなか珈琲とは?

やなか珈琲とは?
やなか珈琲とは東京の自家焙煎コーヒー店です。
都内に30店舗くらいあり、丸井やアトレなど商業施設にも出店している、とてもメジャーなお店です。

店に入ってまず目につくのが、コーヒー豆のディスプレイ。
生豆の状態で展示されています。
種類は多く30種類ほど。

注文したのちに焙煎してくれ、焼き立てを買うことができます。
焙煎にかかる時間は最短で10分ほど。
混雑状況によって大きく変わります。

ただし一部の店舗では焼き置きの豆もあり、すぐに買えるコーヒー豆もあったりします。

やなか珈琲でのコーヒー豆の買い方

  1. どちらの豆にするか選び
  2. グラム数(100g単位、最低100g)を決めて
  3. ローストレベル(5〜10、または「おすすめ」)を指定し
  4. 豆のままか、粉にするか伝えます。

焙煎のレベルは、特に希望がなければ「おすすめ」でお願いすれば良いかと思います。

焙煎機が空いていれば、10分ほどで焙煎してくれます。
焙煎時に出る独特の甘い香りを楽しみながら、店内席で待つこともできます。

やなか珈琲の店舗

やなか珈琲の店舗は東京を中心に30店舗以上。

1号店は日暮里にある谷中店です。
都心が多いですが、最近は郊外のショッピング施設内への出店が目立ちます。

»店舗一覧

やなか珈琲の口コミと評判をまとめてみた

なか珈琲の口コミと評判をまとめてみた
ネット上のやなか珈琲の口コミをざっと調べました。
「まずい」という口コミはなく、全体的に高評価です。

やはり焙煎したてが買えることが支持されていますね。
あとボトルで買えるアイスコーヒーリキッドが人気でした。


やなか珈琲の豆のラインナップは深煎りのコーヒーが多くて、どれも味がまとまっているんですよね。

 


このように、焙煎している間にお店で待つのも良い時間なんですよね。
焙煎中の甘い香りは格別です。

 


やなかのアイスコーヒーリキッドは、苦いアイスコーヒー好きには本当におすすめ。

やなか珈琲のおすすめのコーヒー豆・おすすめ商品

やなか珈琲のおすすめのコーヒー豆・おすすめ商品
それではやなか珈琲のコーヒー豆で、個人的なおすすめを挙げてみます。

アフロ
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やなか珈琲は焙煎機の特性上、深煎りのコーヒーが得意だと、私は思っています。

なので

  • やなか珈琲店オリジナルブレンド
  • ブラジル産 モンテ・ショコラード
  • グアテマラ産 ラ・リベルタード

このあたりは、私の好みですね。
名前は忘れましたが、パプアニューギニアの豆も捨てがたいです。

あと、豆とは別におすすめ商品をあげるとすれば、やはり1リットル入りのアイスコーヒーリキッドです。

濃厚な風味の、お店で提供されるアイスコーヒーをそのままボトルに詰めたものです。
590円という値段なんですけど、これ実はかなりコスパがいいです。

1リットルのアイスコーヒーを抽出するのに、普通に100g程度のコーヒー豆は使用します。
やなか珈琲でコーヒー豆を100g買おうとすると安くても700円くらいします。
そう考えると、めちゃくちゃコスパ良くないですか?

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でも、味はかなり苦いので、ご注意ください。

やなか珈琲の味は決してまずくない。むしろ見習おう。

やなか珈琲の味は決してまずくない。むしろ見習おう。
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ここからはコーヒーショップ開業したい人向け。
やなか珈琲の商売に関する考察です。

やなか珈琲は、コーヒー豆売りに特化したチェーン店です。
店内に全自動焙煎機が設置され、注文した後にその場で焙煎して、焼きたてを買うことができることが特徴です。

和っぽい店構えで入りやすく、店内に入るとすぐに、豆のディスプレイが大きなスペースをとって展示されています。

やなか珈琲店の特徴

やなか珈琲の特徴といえば、オーダー後に焙煎するタイプの豆売り店であることです。
このタイプのお店で、実は日本で一番成功しているお店かと思います。

コーヒーの生豆が大きなスペースでディスプレイされていて、コーヒー豆売り店であることを強くお客様に印象付けます。
ここまでの豆売りのスペースをとる珈琲チェーンは、他になかなか無いと思います。
かなり思い切った店内レイアウトです。

やなか珈琲の味作りは優れている

やなか珈琲の味の特徴は、「ボディが強め、でもマイルドで中庸(ちゅうよう)な味」という感じがします。

これは電気の焙煎機(トルネードキング)を使っている為だと思います。
で、やっぱりこの焙煎機の特徴として、深煎り向きかと思います。
だから、やなか珈琲の豆のラインナップを見ても、深煎りの豆が中心となっています。

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豆の個性を極限まで活かす焙煎や味作りではなく、飲みやすくて消費者がコーヒーに求める味を愚直にやっている印象があります。

だから、やなか珈琲はすごく消費者の支持があるお店になっています。
「色々飲み比べた結果、やなか珈琲に落ち着いた」
という方は、結構多いのではないでしょうか?

豆の品質も全体的に良くて、お客様の満足度と値段のバランスが秀逸かと思います。
多くのコーヒーショップが、見習うべき姿勢なのではないでしょうか?

オーダー毎の焙煎の驚くべき集客効果

オーダー毎の焙煎の驚くべき集客効果
やなか珈琲のオーダー毎の焙煎には、かなりの集客効果があるのではないかと思います。

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ここは少し詳しく解説してみます。
  1. お客様に2度来店してもらえる
  2. 注文時と受け取り時、お客様は2度来店することになります。
    これだけで来店する客数が単純に2倍になります。

  3. 店内で待つこともできる
  4. 焙煎は最短10分ほどなので、十分に店内で待つこともできます。
    店内にお客様がいると、店に入りやすい雰囲気になるので、集客効果があります。

  5. 簡単に繁盛店ぽい雰囲気がつくれる
  6. 2度来店させたり、店内で焙煎を待つお客様がいたりしますので、常時お店に人が寄り付いている雰囲気になります。
    つまり、繁盛店ぽい雰囲気になり、それがまたお客様を呼ぶ呼び水となります。

  7. 焼き立てのコーヒー豆、という満足度はかなり高い
  8. 自分のために焙煎してくれる、焼きたての豆を買うことができる、という満足感は非常に高いです。
    コーヒーをやっていると、「焙煎後3日間は煙くさい」とか言いたくなりますが、そんなことはどうでもいいのです。
    お客様の満足度にフォーカスすると、焙煎したての豆を売った方が効果が高いです。

  9. コーヒー豆のラインナップを充実させることができる
  10. 実は一番効果があるのがこれです。
    オーダー毎焙煎では、焙煎した豆のロスが出ません。
    だから、コーヒー豆のラインナップを何十種類も並べることができるんです。
    少量多品種の販売が可能なんですね。
    コーヒーの種類が充実していることは、かなり集客効果があると思います。

  11. 焙煎時に出る香りが強いフックとなる
  12. 焙煎時に出るコーヒーの香りは、集客に強い効果があります。
    独特の、甘くて良い香りが店の外にも漂い、その香りに誘われて来店される人は多いと思います。
    嗅覚は、人間の最も原始的な器官。
    それだけに本能に訴える効果が高いそうです。

  13. お客様と仲良くなれる
  14. 注文を聞くときに、お客様の好みを把握することができます。
    また、お客様のお名前も控えるので、常連客の名前をスタッフが覚えてくれます。
    なので、スタッフとお客様の距離がすごく近く、仲良くなれます。
    こうなると、接客が楽しくなりますよね。
    働くスタッフにとっては最大のメリットです。

このように、オーダー毎に焙煎する仕組みは手間はかかりますが、非常に集客に有利になる仕組みだと考えられます。

とはいえ、問題がなくはない 

このように、コーヒー豆売りを志す場合には、やなか珈琲のやり方は非常に参考になります。
ただし、当然デメリットもあります。

  • コーヒー豆本来のポテンシャルを発揮しきれない
  • 電気式焙煎機での短時間焙煎はコーヒーの個性が失われる、という一面があります。
    どうしてもコーヒーのキャラクターが薄くなります。
    特に浅煎りの風味の表現が弱く、酸味が好きな方は向かないと思います。

  • 自分がやるとなるとあまり面白くない
  • あとは、あまり技術が身につかないですよね。
    やなか珈琲は焙煎だけでなく、コーヒーの抽出も全自動マシンでやっています。
    なので、焙煎も抽出も技術が身に付かないし、ものつくりの面白みをあまり感じないのではないでしょうか?

やっぱりコーヒー屋やりたい人って、自分の腕を発揮して、最高に美味しいものを飲んでもらいたい!
技術で自分を高めてキラキラ輝きたい!っていう人が多いかと思います。

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なので、やなか珈琲は「売上作りの面では参考にし、商品や味作りの面では自分のやり方を取り入れる」、こんなバランスで見てみると良いのではないかと思います。

結論・やなか珈琲からはコーヒー豆売りを学ぼう

結論・やなか珈琲からはコーヒー豆売りを学ぼう
コーヒーショップを志す身として、やなか珈琲の豆売りには学ぶことが多い店です。

店内に焙煎機を設置するロースタリータイプのコーヒーチェーン店としては、間違いなく日本で一番成功した店。
その原動力になったのは、オーダー毎焙煎の仕組みと味作りです。

  • コーヒー豆のラインナップと価格帯
  • オーダー焙煎の仕組み
  • 深煎りに振った味作り
  • 豆売りに特化した店内レイアウト
  • 開放的な入り口の入りやすさ
  • シンプルで分かりやすいメニュー表

などなど、いろいろとチェックするポイントが多いショップです。

しかし、その本質は「お客様の満足度と価格のバランス」かと思います。
オーダー焙煎と深煎りに振った味作りによってお客様の満足度を高め、安くはないけど高くもない絶妙な価格設定によって、リピーターの獲得に成功しています。
これがやなか珈琲をここまで成功させた一番の要因ではないでしょうか?

お客様は何に価値を感じてくれるか?
その感じていただいた価値には、いくらくらいの値段が付けられるのか?

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ここを学ぶには、やなか珈琲は非常に良い教材になるかと思います。
是非、そんな視点を持ってお店に行ってみてください。

今日の記事はこんな感じです。
ダラダラと書いてしまいましたが、ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

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