あと、それぞれの焙煎機のメリット・デメリットが知りたい。

業務用小型(1kg釜以下)のコーヒー焙煎機の導入に適したショップとは?
業務用の本格的な小型の焙煎機ですが、小型といっても大きさは様々です。
一番小さいもので200g。
大きなものはキリがないので、ここでは1kg釜までを、小型焙煎機とします。
一度に焙煎できる量が1kg以下の業務用小型焙煎機が適したショップとは、以下のようなタイプのお店です。
- 1日5キロ以下の焙煎量
- コーヒー(ドリンク)の販売量は50杯程度まで
- コーヒー豆売りは2〜3キロ程度
こんなイメージかと思います。
売上でいうと1日3〜5万円程度であれば、やっていけると思います。
小さなショップであれば、これで十分ですね。
また、1kgの小型の焙煎機であっても、すこし頑張れは10キロ、気合い入れて頑張れば20キロ、1日に焙煎できます。
なので、開業当初は小型の焙煎機でスタートするのが、ちょうど良いかと思います。
ただし、焙煎機にはそれぞれ一長一短があり、ランク付けするのは本来ナンセンスです。
そこで、ここでは本ランキングの為の審査基準を設け、それに沿って評価し、ランキングしました。
本ランキングの審査基準
- 性能
- 焙煎量
- 使いやすさ
- 信頼性
- コスパ
特に、豆のポテンシャルを最大限に発揮できる焙煎ができるか?に注目。
熱源がガスであること。
ダンパーなど本格派な機能があること。
このような焙煎機は高く評価しました。
1時間あたりにどのくらいの量を焙煎できるか?
業務用としては、最低でも1kg/hは焼きたいところです。
操作がやりやすく、調整が効きやすいこと。
焙煎の再現性を高めやすいこと。
メンテナンスのやりやすさ。
調子が悪くなったときのサポートがあること。
部品の交換などの対応があること。
なるべく一度に多い量を焙煎できる機種で、なるべく本体価格が安いこと。
これらを総合的に判断しました。
特にコスパを重視しております。
ランキングから排除した焙煎機
以下のような特徴を持つ焙煎機は、ランキングから排除しました。
- 1度に焙煎できる量が少なすぎる。
- 焙煎量の割に焙煎の時間が長すぎる。
- 焙煎をコントロールし難い。
そして、排除した焙煎機を公開します。
Gene Cafe ジェネカフェ CBR-101A
フジローヤル ディスカバリー
ダイニチ カフェプロ MR-101 120g
Behmor(ビモアー)焙煎機
決して悪い焙煎機というわけではなく、業務用としては使えない、ということです。
ご了承ください。
業務用小型コーヒー焙煎機のおすすめランキング

ただし、焙煎機にはそれぞれ一長一短があり、ランク付けするのは本来ナンセンスです。
ですので、上記の審査基準にのっとり、
「業務用として使いやすく、コスパに優れた焙煎機」
としてランキングしました。
第1位 KALDI フォーティス

- 性能 ★★★★
- 使いやすさ ★★★★
- コスパ ★★★★★★
- 信頼性 ★★★
Amazonで購入できる、(多分)韓国製の焙煎機。
最大600gまで焙煎可能。
注目すべきは、約17万円という価格。
本格的な機能を備えつつも、20万円を切る値段は破格のひとこと。
見た目もかわいい。
付属のチャフコレクターを買わないと業務用としては厳しいと思うが、それを含めても安い。
海外製なので、信頼性に疑問があることがデメリット。
第2位 Aillio焙煎機

- 性能 ★★★★
- 使いやすさ ★★★★★
- コスパ ★★★★★
- 信頼性 ★★★
デンマーク発の電気が熱源のスマートロースター。
電気といってもIHが熱源で、これは焙煎機としては初。
火力も十分です。
パソコンと繋ぎ、焙煎のプロファイルをとって、半自動での焙煎が可能。
しかも、なんと1kgの焙煎に対応し、業務用として十分使える。
価格は約50万円。
1kg焙煎機で、スマートロースターで、この値段は神。
国内メーカーにも、頑張ってこのような機種を作って欲しい。
新しい機種で、輸入品のため、どこまで耐久性があるかは未知数。
この部分が唯一の心配な点です。
>>Aillio焙煎機を見る(Northern Commercial)

第3位 ナナハン焙煎機

- 性能 ★★★★★
- 使いやすさ ★★★★
- コスパ ★★★★
- 信頼性 ★★★★
ワイルド珈琲が開発した焙煎機。
カリタからも発売されている。
「遠火の強火」がコンセプトで、豆の個性の表現に優れた焙煎機。
一度に生豆量で900g焙煎できる、オールラウンダー。
価格は約100万円。
ガス火で本格的な焙煎機にしては、価格も抑えめ。
第4位 SANDBOX SMART R2

- 性能 ★★★★
- 使いやすさ ★★★★
- コスパ ★★★★★
- 信頼性 ★★★★
MAKUAKEのクラウドファウンディングで話題のコーヒー焙煎機。
コンパクトで家電のような焙煎機だが、性能も良い。
R2とは2代目の機種で、初代より一度に焙煎できる量が多くなり、550gまで一度焙煎可能。
そのため、業務用焙煎機としても使えるようになりました。
スマホに繋いで、オートでの焙煎が可能。
焙煎後の豆の冷却には、別売りのSMART COOLERが必要。
でも、それでもコスパが非常に良いマシン。
第5位 フジローヤル1キロ焙煎機

- 性能 ★★★★★
- 使いやすさ ★★★★
- コスパ ★★
- 信頼性 ★★★★★
安定の信頼のフジローヤル。
1kgまでの焙煎に対応。
導入実績が多いので、安心できることがメリット。
機能も豊富で、こだわりの焙煎ができる。
価格が高いことがネック。
海外製の焙煎機がどんどん進化していくなか、日本だけが取り残されているのは気のせいだろうか・・・?
第6位 NOVO MARK2

- 性能 ★★★★★
- 使いやすさ ★★★★★
- コスパ ★★
- 信頼性 ★★★★
魅せるジェットロースター。
ガラスのシリンダー内で、コーヒー豆の焙煎が進む様子が見えます。
1kgまでの焙煎が可能。
焙煎時間も短く(5分程度)、注文を受けてからの焙煎に対応可能。
プログラムも細かく設定でき、冷却まで含めて全自動焙煎です。
チャフを綺麗に取り除きながらの焙煎になるため、煙も少なく、クリーンな味わい。
ネックは、お値段。
高級な車が買えるほどですが、投資効果には見合う焙煎機と言えます。

第7位 KALDI コーヒーロースター フールセット

- 性能 ★★★
- 使いやすさ ★★★
- コスパ ★★★★
- 信頼性 ★★★
本ランキング1位のカルディが、もう少し小型の焙煎機も発売しています。
こちらは、300g用。
フールセットというのは、チャフコレクターなども付いているセットのこと。
業務用として使うなら、こちらが必要かと思います。
300gと少量なので、業務用としては2台持ちが良いのではないでしょうか?
>>KALDI コーヒーロースター フールセット(Amazon)
第8位 グレーダー焙煎機

- 性能 ★★★
- 使いやすさ ★★★
- コスパ ★★★
- 信頼性 ★★★★
ワイルド珈琲が開発した360g用の焙煎機。
カセットコンロを使用する。
小さいが、ダンパー機能などあって本格派。
同じクラスの「珈琲道楽」よりは、こちらの方が良さそう。
第9位 KAKACOO

- 性能 ★★
- 使いやすさ ★★
- コスパ ★★★★
- 信頼性 ★★
Amazonで買える、おすすめコーヒーロースター。
モーターが付いてて自動回転機能付き、さらに温度計付き。
それで2万5000円という、コスパの良さ。
これを2〜3台並べれば、立派に商売ができる。
壊れても、この値段なら諦めがつきますね。
第10位 ラッキーコーヒーマシン ロースター 1kgタイプ

- 性能 ★★★★
- 使いやすさ ★★★
- コスパ ★
- 信頼性 ★★★★★
ラッキーコーヒーマシンは、UCCのグループ。
つまり、大手で信頼性があり、安心です。
UCCはコーヒーのアカデミーが充実しており、焙煎を教えてもらえる環境が充実しています。
価格は高いですが、その分安心がもらえると思えば、コスト的には妥当ではないでしょうか?
>>ロースター1kgタイプ焙煎機を見る(ラッキーコーヒーマシン)
小型(焙煎量1kg以下)の業務用コーヒー焙煎機を使う3つのメリット
それでは、1kg以内の小型の焙煎機を使用するメリットを解説します。
主に3つのメリットがあるかと思います。
①オーダー毎の焙煎に対応できる
②少量多品種の販売ができる
③導入のハードルが低い
①オーダー毎の焙煎に対応できる
100g〜焙煎できる機種もあるので、お客様よりご注文をいただいてから焙煎することもできます。
そのため、焼きたてを提供できますし、焙煎度合いの変更も受け付けることができます。
こまやかな対応のできる専門店のポジショニングをお店のスタイルにできます。
②少量多品種の販売ができる
少量焙煎できるので、売れる分だけ焙煎できます。
ロスを防ぐことができますので、その分、コーヒーの種類を多く置くことができます。
コピルワクやCOE受賞豆など、高級な豆の販売にも踏み切りやすいです。
また、焙煎後3日以内など、新鮮な豆のみにこだわっての販売も可能です。
③導入のハードルが低い
小型の焙煎機は、本格的なものでも100万円以内で購入することができます。
また設置場所もあまりとりませんし、消防法との兼ね合いも楽にクリアすることができ、導入のハードルが低いです。
業務用小型コーヒー焙煎機の選び方
業務用小型のコーヒー焙煎機は、日進月歩の世界です。
毎年のように、新しい機種が発売されています。
パソコンと連動してセミオーダーで焼き上げるスマートロースター。
本格的な機能がありつつも、カセットコンロでも焼ける超小型の焙煎機。
などなど、ここ最近でも選択肢が増えました。
熱源もガスが良いか、電気が良いか、意見が分かれるところでもあります。
それぞれ、メリットとデメリットがあります。
トータルに見て、焙煎機によって味の良し悪しがあるか、というのは何とも言えないところです。
私の考えとしては、
「焙煎機による風味の差は無いし、あったとしても商売上、全く問題にならない。」
と思っています。
小さく安い焙煎機から始めて、儲かったら良いものに買い替えていく。
こんな感じでスピーディに始めてしまうので良いのでは無いかと考えています。
そのために、この業務用焙煎機のおすすめランキングにおいても、コスパを重視したランク付を行いました。
参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
焙煎機選びはYouTubeでも少し語っています。
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