匂いで近所から苦情が来そうで怖い・・・。
何か対策はないの?
今日はこんな疑問にお答えします。
コーヒーの焙煎は近所迷惑になる?
コーヒーの焙煎は近所迷惑になるのか?
結論から言うと、「可能性は低いが、無いことはない」程度です。
まれに苦情を受ける場合はあります。
どのような場合に苦情が考えられるかというと、
- 大量の焙煎を連続でしたとき
- 気密性の高いマンションで焙煎したとき
- 神経質な人が近隣にいたとき
このようなケースが考えられます。
ですが、いくつかのポイントに気を使えば、予防や対策はできます。
- 焙煎を少量ずつ行う
- 焙煎を連続でしない
- 換気をよくする
- 近隣の人とのコニュニケーションをとる
- 業務用焙煎機は、住宅地での使用を避ける
- 最悪の場合、アフターバーナーか消煙機を設置する
コーヒー焙煎の匂いで苦情って来る?
私は3店舗、自家焙煎店を運営しており、自宅でも焙煎を行います。
しかし、今まで苦情を受けたのは1店舗のみ。
もっと言うと、ある一人の方からの苦情があったのみでした。
コーヒー焙煎の匂いと煙ってどのくらい?
コーヒー焙煎時に発生する匂いと煙は、「一度にどのくらいの量の焙煎をするか?」によっても、だいぶ異なってきます。
例えば、手回し焙煎器程度(200〜300g)の量であれば、そんなに大ごとではありません。
その量であれば煙もあまり発生しません。
匂いは、部屋にある服などに匂いがつく、くらいにはそれなりに強く発生します。
ただし、匂いも煙も近隣の方に迷惑がかかるほどではありません。
店舗で業務用焙煎機の場合
お店で業務用の焙煎機を稼働させた場合は、匂いも煙もそれなりに強く出ます。
小型の1キロ焙煎機であっても、2ハゼの段階までくると煙がそれなりに発生します。
ダクトを店の外まで引いて、煙を店外に排出しなければいけません。
匂いも、周囲に漂います。
焼肉店並みには匂いの広がりがあると思います。
ただし、焼肉屋との違いは、
- 良い匂いだということ。
- 焙煎中にしか発生しないこと。
匂いと煙の発生は、実は短時間です。
その為、近隣の方から苦情を受けることは、ほとんどありませんでした。
コーヒー焙煎ってマンションや住宅街でやっても大丈夫?
マンションの焙煎であっても、200〜300g程度の焙煎であれば、許容範囲内かと思います。
匂いの強さとしては、カレーを煮込んでいるときに出る匂いとそんな大差ありません。
ただし、コーヒー焙煎時の匂いとは独特なもの。
コーヒーを挽いたり、淹れたりするときの匂いとも違います。
独特の、甘い香りがします。
そして、多くの人がこの匂いを知りません。
カレーの匂いなら親しみがありますが、コーヒー焙煎の匂いは知らない分、違和感を余計に感じやすいです。
ですので、いくつかのポイントに気を遣うと良いと思います。
- 換気をよくする
- 連続で焙煎をしない
- コーヒーの焙煎の香りであることを説明する
住宅街であっても一戸建てであれば、匂いも煙も気にするほどではないです。
もちろん、密集した住宅であれば、対策が必要な場合もあります。
ディスカバリーなどの超小型焙煎機を使用する場合、ダクトや煙突を屋根の上まで上げる、などの工夫をすれば大丈夫かと思います。
一方で業務用の焙煎機(1kg釜以上)の場合、密集した住宅地での使用は控えた方が良いでしょう。
コーヒー焙煎の匂いと煙の対策って?
以上の理由により、コーヒー焙煎における匂いと煙の対策は、ほぼ不要です。
ただし、対策が必要になる場合もありますので、その対処方も解説します。
通常の対応
自宅で少量の焙煎であるならば、
- 換気をよくすること
- 何回も連続で焙煎しないこと
これらで十分かと思います。
業務用焙煎機の場合
業務用の焙煎機(1kg釜以上)を使用するのであれば、
- 住宅地では使用は控えること
これだけで十分かと思います。
商業地であれば、商売のために出るものなので、理解してもらえることが多いです。
ただし商業地であっても、上の階や隣がマンションである場合には、対策が必要になります。
苦情が発生した場合
ただし、まれに苦情は発生します。
業務用の焙煎機であるならば、それなりに強い匂いが発生します。
そして服屋さんやお寿司やさんなど、匂いを敏感に気にされるテナントさんがあったりします。
そんな場合は、
- 通常のガスの焙煎機であればアフターバーナー
- 電気式焙煎機の場合は消煙機
もしくは
これらを導入することになります。
煙を高温で燃焼させ、煙と匂いを消す装置です。
熱源はガスです。
費用は150万円〜ほど。
煙と匂いをかなり消すことができます。
ただしその分、高熱の排気が出ることになるので、消防法との兼ね合いがあります。
防火ダンパーを使用したり、その設置箇所を工夫したり。
消防署の人や自治体の建築課の方に相談しながら、設置を進めましょう。
メンテナンスは基本的にあまり必要なく、楽です。
稼働時にはそれなりに音が発生して、近くでは会話がやりにくくなります。
布のフィルターに石灰を付着させ、それを通すことによって煙と匂いを消すものです。
特に煙を消す機能に優れます。
火を使用しないので、商業施設の中でも使用できることが利点です。
費用は7、80万円〜くらいだったような・・・。
間違ってたらすいません。
月イチのメンテナンスがあり、石灰やフィルターを交換します。
これがけっこう大変です。
また、こちらも稼働時には音が大きく、かなりのストレスになります。
コーヒー焙煎は近所迷惑ならない、最大の対策とは?
私の今までの経験では、コーヒー焙煎で近所迷惑になることが、ほとんど無かったです。
そして、その最大の勝因は
「コミュニケーション」
だったかと思います。
コーヒー焙煎で匂いと煙が発生するのは、焙煎中の、しかも主に1ハゼ以降。
時間にすると7〜8分程度です。
マンションの一室でやって、換気扇が廊下に向いていると、たしかにしばらくは匂いは漂います。
匂いに敏感な人であれば気になるでしょう。
神経質な方であれば苦情を言うかもしれません。
ただし、多くの方は
「良い香り」
と感じてくれます。
これは主観では無く、事実です。
なので、ほとんどの場合では、まず問題になりません。
近隣の方と、日ごろ顔を合わせたときに
「焙煎の匂い、大丈夫でしょうか?」
と声をかけることによって、そのコミュニケーション自体が緩衝材にもなります。
商業地で業務用の焙煎機を使用する場合は、このコミュニケーションを徹底します。
近隣のテナントさんには開業前に挨拶に行き、開業後も匂いなどの感想を聞きにいきます。
苦情が来てからでは遅いです。
その前に、こちらから行きましょう。
それも何度も。
匂いを気にされるテナントさんがいたら、
- 焙煎時間を調節する
- ダクトで排気する方向を変える
などの対策をとります。
人は慣れるものです。
そうこうしているウチに、神経質な方でも、匂いに慣れて気にならなくなる方も多いです。
このようにコミュニケーションを密にすることによって、感情がこじれることなく済みます。
なので、コーヒーの焙煎の近所迷惑になる原因は、匂いや煙の強さよりも
「コミュニケーションの欠如」
かと思います。
ここを逃げずに正面から取り組むめば、アフターバーナーの設置まで追い込まれることは、ほぼ無くなるかと思っています。
コーヒー焙煎に挑戦する人の不安な点は、
「近所迷惑とならないか?」
かと思いますが、このように色々と対策はとれます。
まとめると、
手回し焙煎器程度であれば、住宅地でも問題になることは、ほぼありません。
業務用焙煎機であれば、住宅地はでの使用は避ける。
商業地でも、近隣の方が最初はびっくりされるかもしれませんが、すぐに慣れます。
慣れるまで、感情をこじらせないように、積極的にコミュニケーションだけはとりましょう。
こんなところです。
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