ネットに掲載されない情報が多いって、ホント?
このような疑問にお答えします。
しかし、どの地域でも使えるノウハウだと思います。

カフェなど飲食店テナントの探し方【ネットで探すだけではダメです】
私の経験から言えることは、テナント探しはネットだけでは不十分です。
自分が狙っている地域の不動産屋さんには、全て直接訪問した方がいいでしょう。
優良物件は、ネットに公開される前に決まってしまう
良い物件ほど、ネットで公開されない傾向があります。
前に入居していたお店の撤退が決まると、管理している不動産業者(管理会社と呼びます)は新規入居者を探し始めます。管理会社にツテがあり、新規入居者が決まると、ネットに情報は流れません。良い物件は、この段階で決まってしまうことが多いです。
ツテがなく入居者が決まらないと、そこで始めて管理会社は情報を公開します。
管理会社が直接入居者を探し出せないとなると、情報を専門のシステムに流し公開します。他の不動産会社はその情報を共有できます。他不動産会社は自分のツテをたどって入居者を探し出し、該当者を管理会社に紹介します。
私たちがネットで触れることのできるテナント情報は、この段階のものです。
テナントの管理会社は自分で直接入居者を探し出したい
他不動産会社が入居者を探し出すと、管理会社に問い合わせて入居者を紹介します。そこで契約が決まると、他不動産会社は仲介手数料を入居者からもらうことができます。一方で管理会社は、物件のオーナーから仲介手数料をもらうことができます。これを片手仲介といいます。
もし管理会社が直接、自分で入居者を探し出せた場合はどうでしょうか?
入居者からも、物件のオーナーからも仲介手数料をもらうことができます。これを「両手」とか「両手仲介」と言います。管理会社は2倍の利益となりますので、当然これを狙います。
管理会社が探した入居希望者と、他の不動産業者が紹介した入居希望者がバッティングする場合もあります。管理会社は物件のオーナーの利益を考えなければいけませんので、両方の入居希望者を平等に扱う建前があります。しかし、管理会社が自ら探した入居希望者をプッシュするのは当然です。
だから、多くの管理会社と繋がる必要がある
管理会社は両手仲介を狙うので、直接入居者を探し出したい。そのため、情報を公開する前に自分の抱える見込み客にアプローチします。だから、私たちは多くの管理会社と繋がり、彼らの見込み客になる必要があります。
そのためには、最低限、狙っている出店地域周辺にある不動産業者すべてに訪問するといいです。
事前に連絡してもいいですし、突然飛び込みで訪問しても大丈夫です。店のコンセプトをまとめたもの、探している物件の条件をまとめたものをプリントアウトして、持っていくと効果的です。多くの不動産に訪問し、自分がやりたい店を印象付けましょう。
管理会社(不動産業者)側も、見込み客が増えることは良いことです。特にカフェやコーヒー店の業態は、物件のオーナーさんが喜んでくれることが多いので、歓迎されます。

ネットでの問い合わせだけじゃ、不十分?

その方が効率的じゃないの?
そのように思われるかもしれません。結論から言うと、両方やったほうがいいです。
不動産業者はは無数にあります。テナントのある地域から離れた場所に管理会社がある場合も多いです。ですので、自分が狙っている地域外の不動産会社にも声をかけておいた方が良いです。そのためにはネットを利用して広い地域の多くの不動産会社にメールをしておきます。希望条件を書いたテンプレートをつくって、同じ内容で送信していけば良いでしょう。
しかし、狙っている地域内の不動産業者にはせめて直接訪問しましょう。実際に会うのとメールで済ませるのは、全く印象が違います。良い物件ほど競争かつスピード勝負。その不動産業者のファーストチョイスになりましょう。
テナント探しに便利なサイトもある
飲食店ドットコムのように、飲食専門の物件情報を流してくれるサイトもあり、便利です。ただ、管理会社が公開した情報なので、超優良物件にはなかなか出会えません。
大きい不動産業者になると、独自のシステムで自社の物件を公開しているところもあります。
そのようなサイトは非公開物件が開示されるので狙い目です。メールマガジンで物件情報を流してくれるところもありますので、何社も登録してみましょう。掘り出し物が流れてくる場合もあります。
有料の物件情報を流してくれる会社もあります。どのような仕組みか、私も詳しくありませんが、優良な物件が流れてくることもあります。
私のテナント物件の探し方
ネットを活用する以外で、私は主に3つの方法でテナント探しを行います。
①出店地域にある不動産業者全てに訪問
狙っている地域にはとりあえず足を運びます。その地域にある不動産会社には全て飛び込み、挨拶して希望条件を記載したプリントと名刺を渡します。
やはり、地域毎にその土地に強い不動産業者さんがいます。その土地で、多くの管理物件を持っています。例えば、銀座は3社の不動産会社が強いと言われており、その業者と繋がることによって良い物件の紹介を受けることができたりします。
②出店地域外にある不動産業者を探し出し、アプローチ
あとひとつ効果的な方法があります。出店希望地域から離れた場所にある管理会社にアプローチする方法です。
出店希望地域を歩きまわって、空きテナントを探します。空きテナントには管理会社の連絡先が貼ってあります。電話かメールで問い合わせて、この周辺の物件情報を流してもらえるようにお願いします。
その地域内で見つけた全ての空きテナントの管理会社にアプローチします。
管理会社がそのテナントのある地域より離れた場所にあることも多いですが、この方法で確実にアプローチできます。これで、その地域の空きテナント情報が根こそぎ自分に入ってくるようになります。
この②までやる人は少ないです。ここが差がつくポイントなので、キッチリやりましょう。
③上記の2つを行った地域を複数持つ
さらに、良いテナントを紹介してもらえる確率を上げるために、上記のような活動をした地域を複数持つようにしています。
まとめ カフェなど飲食店テナントの探し方【ネットで探すだけではダメです】
では、テナントの探し方をまとめます。
・ネットで多くの業者に物件情報を問い合わせる。
・出店予定地域周辺の不動産業者を回る。
・出店予定地域を歩き、空きテナントを見つけたら、その管理会社に問い合わせて情報を流してもらえるようにする。
・確率をあげるために、出店希望地域を複数持つ。
ネット社会と言われて久しいですが、まだまだ売上げに一番大きく影響するのはテナントの立地です。素人の我々がプロを出し抜いて優良テナントをGETするためには、彼ら以上にアグレッシブになる必要があります。
上記のやり方を長期戦(3ヶ月〜6ヶ月程度)で挑めば、必ず優良物件との出会いはあります。
頑張りましょう。
今回はこんな感じです。
ありがとうございました!

